島田陽子さん死去 波乱万丈69年 全米マリコブームの国際派女優 ヘアヌードに借金トラブルも

スポーツ報知
2010年に主演映画が公開され、本紙インタビューに応じた時の島田陽子さん

 映画「砂の器」、米ドラマ「将軍 SHOGUN」などで知られる女優の島田陽子(しまだ・ようこ、本名・中村陽子=なかむら・ようこ)さんが25日午後0時57分、大腸がんによる多臓器不全のため、都内の病院で死去した。69歳だった。2019年から大腸がんの闘病中で、入退院を繰り返していた。今年6月に入院し、この日午前、容体が急変した。葬儀・告別式は近親者のみで執り行われ、後日お別れの会を開催する予定。

 国際派女優が、ひっそりと逝った。仕事関係者によると、島田さんは19年頃に大腸がんを患い、入退院を繰り返していた。近しい人以外には闘病中であることは伏せられ、「女優として撮影を優先したい」という本人の意思を尊重。抗がん剤などの投薬治療は行っていなかった。

 今年6月に都内の病院に入院。今月21日夜に症状が悪化し、肛門から出血した。意識が混濁して会話や食事ができなくなり、その後は小康状態が続いたが、25日午前に危篤に。この日午後、青を基調としたドレスをまとい、天国へと旅立った。

 亡くなる直前まで意欲を燃やしたのが、プロデューサーとしてキューバ革命の英雄チェ・ゲバラのドキュメンタリー映画を製作することだった。すでに脚本が完成し、6月には病床でアルゼンチン人監督と打ち合わせもしていた。仕事関係者は「病状が悪化しなければ、今日にも京都でクランクインする予定だったんです…」と肩を落とした。

 島田さんは1971年、応募者数1万2740人から選ばれ、NET(現テレビ朝日)系「続・氷点」のヒロイン役で本格デビュー。長い髪の清純派女優として、野村芳太郎監督の「砂の器」、市川崑監督の「犬神家の一族」などの映画、NHK大河「山河燃ゆ」や「白い巨塔」「丘の上の向日葵(ひまわり)」などのドラマに出演し、人気を博した。

 80年の米ドラマシリーズ「将軍 SHOGUN」ではヒロインのマリコ役を演じ、日本人として初めてゴールデングローブ賞の主演女優賞を受賞。全米に“マリコブーム”を起こし、一躍、国際派女優と呼ばれるようになった。出演予定だったジュディ・オング(72)が辞退し、巡ってきたチャンスをつかみ取ったものだった。

 一方で、私生活では“お騒がせ女優”の一面もあった。88年に写真週刊誌の報道によって、米ハワイで内田裕也さんとの不倫密会が明らかに。92年にはヘアヌード写真集「キール・ロワイヤル」を出版し、50万部超えのベストセラーになった。2011年にはセクシービデオメーカーからデビューしている。

 00年頃には、前所属事務所社長から約1000万円の借金返済を求めて訴えられるトラブルが発生した。04年には無免許運転疑惑が報じられたこともあった。

 また、生前には故人の遺灰をカプセルに収めて宇宙空間に打ち上げ、散骨する「宇宙葬」を予約し、話題を呼んだ。

 ◆島田 陽子(しまだ・ようこ)1953年5月17日、熊本市生まれ。小学2年時に東京・府中市に移住。中学時代は児童劇団に在籍。71年、ドラマ「続・氷点」で本格デビュー。72年「初めての愛」で映画初出演。80年、米ドラマ「将軍 SHOGUN」でゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞。他の出演作にドラマ「花ぐるま」「華麗なる一族」「名もなく貧しく美しく」など。一時「島田楊子」に改名したが、再び「陽子」に戻した。96年にテレビ番組制作会社勤務の男性と結婚(2019年離婚)。

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