日本代表MF藤田譲瑠チマ、堂々のA代表デビューにも自己評価は厳しめ「納得のいくプレーができなくて…」

藤田譲瑠チマ
藤田譲瑠チマ

 日本代表MF藤田譲瑠チマ(横浜FM)が20日、オンライン取材に応じ、E―1選手権の初戦・香港戦(19日、6〇0)を振り返った。日本代表は24日に中国、27日に韓国(いずれも豊田ス)と対戦する。

 ボランチで先発出場し、堂々のA代表デビューを飾った藤田だったが、開口一番に出たのは反省だった。「90分間通して、なかなか自分の中では納得のいくプレーができなくて、もっとやらないといけないことがたくさん出た試合だった」と20歳の表情は厳しい。「球際のところ、セカンドボールを拾った時、ボールを奪ったあとのワンパス、ファーストプレー。相手に奪われてしまうシーン、ラインをわってしまうシーンもあったのでそこは直していかないと自分たちの攻撃の時間が減ってしまう。攻撃はもっと前に簡単につけられるシーンだったり、自分のところでテンポをつけて相手を困らせるシーンは増やせた」と冷静な分析から振り返った。

 短い準備期間で連係面をすりあわせる難しさにも言及しつつ、「球際やセカンドを拾ったあとのパスは自分の意識一つで変えられる」と言い訳はせず、意識は常に自分のプレーに向けた。とは言え、テンポの良い球さばきで全体のリズムを生み出し、鋭い読みでのカバーリングや強度の高い守備でピンチの芽を摘むなど、目立たずとも、攻守でチームを動かす存在に。前半の反省を生かし、後半にはタイミングを見た前線への進入回数も増え、横浜FMで磨きをかけるアグレッシブなプレーを発揮した。

 加えて、代表チームに入っても臆することはまったくない。トレーニング中のランニングでも積極的に先頭を走り、甲高いコーチングの声を響かせる。「年齢が上の人にも気負うことなくできるのは自分のいいところ。マリノスでプレーするときと代表でプレーするときの緊張感は変わらない。落ち着いて入ることはできた」と持ち合わせる強心臓ぶりも、国際大会向きだ。

 世代別代表の中心を走り続けてきた。24年パリ五輪を目指すU―21日本代表では、キャプテンとしてチームを引っ張る頼りになる存在。同世代が掲げる「A代表経由パリ五輪」というターゲットに向け、自らに矢印を向けて進化を続けている。今大会も、選出された際には「ただ経験を積みにいくのではなく、結果を残すことはもちろん、少しでも課題を見つけて自分が成長できる大会にしたい」と言い切った。

 「W杯に入るって大きな目標を達成するのも大事だけど、まずは目の前の試合に集中することが一番。一試合一試合で、自分の持ち味である、攻撃のところであればテンポを出すプレーや、守備のところは1対1の強さ、セカンドを拾うところをもっと前面に出していければ」と意気込んだ。残る2試合でも自身の価値をピッチで最大限表現し、糧となる収穫を得る。

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