【岩手】怪物!花巻東・佐々木麟太郎が滞空時間7秒の大飛球 PL学園時代の清原は6秒5

3回無死、場外に特大ファウルを放った花巻東の佐々木麟太郎(カメラ・山崎 賢人)
3回無死、場外に特大ファウルを放った花巻東の佐々木麟太郎(カメラ・山崎 賢人)
3回無死、場外に特大ファウルを放った花巻東の佐々木麟太郎(カメラ・山崎 賢人)
3回無死、場外に特大ファウルを放った花巻東の佐々木麟太郎(カメラ・山崎 賢人)

◆第104回全国高校野球選手権岩手大会 ▽2回戦 花巻東7―0花巻農=7回コールド(13日・岩手県営)

 麟太郎の夏が始まった。岩手大会で第1シードの花巻東が、花巻農に7―0で7回コールド勝ちし初陣を飾った。2年生スラッガー・佐々木麟太郎内野手は「3番・一塁」で先発も、3打数無安打に終わった。右翼場外へ特大ファウルを放つなど、規格外のパワーを見せた注目のスラッガーの夏の初戦を、東北支局の高橋宏磁記者が「見た」。

 あれほど滞空時間の長い右飛を見たのは初めてだった。6回2死三塁。花巻東の佐々木麟太郎がフルスイングすると、高々と舞い上がった打球は右翼を襲った。右翼手はフェンスの手前約2メートルで捕球体勢に入った。ほぼ無風。だが、球は落ちてこない。まさか、入るのか? 1人であたふたしていたら、約7秒後、飛球はやっと右翼手のグラブに収まった。

 この右飛には、プロのスカウトも驚いていた。スタンドでは9球団スカウト10人が視察。楽天・益田スカウトは「全然、打球が落ちてこなかった。パワーがないと、あんなに打球は上がらない。振る力はすごい」とそのパワーに興奮した様子だった。

 観客が沸いたのが、3回の第2打席。2ボール1ストライクからの4球目。内角直球を振り切ると、右翼場外への特大ファウル。球場関係者によると、道路でワンバウンドして転がった末、本塁から約150メートル先にある屋外トイレにぶつかったという。推定飛距離は約125メートル。球場関係者は「転がったとはいえ、まさかあのトイレまで球が行くとは」と目を丸くしていた。

 何度も球場を沸かせたが、結果は3打数ノーヒット。岩手県高野連では試合後に取材できる選手を2人としているため、本人の話を聞くことはできなかった。だが、その気持ちは想像できる。口癖のように「チームの勝利に貢献したい」と語るスラッガー。勝利に貢献できなかったことは、誰より悔しかっただろう。

 今や高校通算73号。2年の夏を前に、智弁学園時代の岡本和真(現巨人)の高校通算本塁打に並んだ。だが、道のりは平坦ではなかった。昨年12月に両肩を手術。打撃練習を再開できたのは3月だった。春の県大会中には「冬にやるべきトレーニングもできなかった」と不安も明かしていた。

 ただ、人一倍チームを思う男が、このまま終わるとは思えない。何度も口にしていたのが「調子が良くないからこそ、しっかり修正したい」。6月25日の山形中央との練習試合で高校通算72号、翌26日の明桜(秋田)との練習試合では同73号を放つなど、しっかり修正してきた。夏は始まったばかり。挽回するチャンスは、まだまだ残されている。(東北支局・高橋 宏磁)

 ◆怪物打者の滞空時間 一例を挙げれば、PL学園時代に64本塁打を放った清原和博は1985年夏の甲子園決勝、宇部商戦で初回2死から高々とセンターフライを打ち上げた。凡打にもかかわらず、相手にも衝撃を与えた打球の滞空時間は、手動計時で約6秒5。清原はこの試合で2本のアーチをかけ、伝説となった。

 ◆佐々木 麟太郎(ささき・りんたろう)2005年4月18日、岩手・北上市生まれ。17歳。幼少時から野球を始め、小1で江釣子(えづりこ)ジュニアスポーツ少年団に入団。江釣子中では金ケ崎シニアに所属。高校では1年春から「2番・一塁」で、同秋から3番。183センチ、117キロ。右投左打。家族は両親と妹。

3回無死、場外に特大ファウルを放った花巻東の佐々木麟太郎(カメラ・山崎 賢人)
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