巨人の育成左腕・井上温大投手(21)が支配下復帰することが10日、分かった。チームは新外国人左腕のクロールと契約合意に達していて、井上と合わせ、これで支配下選手は69人となる。
井上は19年ドラフト4位で入団するも、昨年5月に左肘頭スクリュー挿入術を受け、今季は育成として再出発した。持ち味は140キロ台後半の直球と、鋭く曲がるスライダー。ここまで2軍戦5試合に先発して0勝0敗、防御率5・25ながら、24イニングで30奪三振と輝きを取り戻しつつあり、9日には東京Dの1軍練習にも参加していた。
9日1軍参加U23選抜にも 同期入団で同学年の堀田は、20年4月に受けた右肘のトミー・ジョン手術を経て、今年3月31日のヤクルト戦(神宮)でプロ初登板初先発で初勝利。リハビリ生活を共にしたライバルの活躍に「自分も負けたくないと思った」と刺激を受け、はい上がってきた。8月1日の「U―23NPB選抜対大学・社会人選抜」(神宮)に選出されているように、井上も同世代で注目の逸材だ。
現在、左の先発投手でローテ入りしているのはメルセデスのみ。ファームで調整中の高橋や横川も控えているが、井上にもチャンスが巡ってくる可能性は十分ある。
◆井上 温大(いのうえ・はると)
★生まれとサイズ 2001年5月13日、群馬県生まれ。21歳。175センチ、78キロ。左投左打。
★球歴 幼稚園年長で野球を始める。前橋商では3年夏の群馬大会準優勝で甲子園出場はなし。19年ドラフト4位で巨人入り。
★野菜嫌い 苦手な食べ物は野菜全般。キャベツとレタスは食べられる。好物はグラタン。
★オンとオフのギャップ 好きな言葉は「継続は力なり」で、チーム屈指の練習の虫。一方、至福の時間は「練習が終わって自転車で寮に帰っている時」。
★目標 憧れの投手は同じ左腕の工藤公康、杉内俊哉。