大相撲の幕内・霧馬山(陸奥)が6日、名古屋場所(10日初日・ドルフィンズアリーナ)に向けた当地での稽古後、報道陣の電話取材に応じた。「いつも通り若い衆と15番くらい相撲を取りました」と稽古内容を明かした。
3月の春場所、5月の夏場所と連続で10勝を挙げ、東前頭筆頭まで番付を上げた。昨年九州場所以来の三役復帰に向け、目前の位置まで番付を戻してきた。名古屋場所へ向け「一日一番なので、しっかり取る。負けても勝っても自分の相撲を取ることをしっかり考えているので、それが一番いいかなと思う」と冷静に話しながらも、3場所連続の2ケタ白星を虎視たんたんと狙っている。6月の出稽古解禁期間には荒汐部屋や追手風部屋に出向き、他の部屋の関取衆と精力的に稽古。「久しぶりに出稽古で、すごくいいなと思いました」と充実した様子だった。
現在の体重は「140キロちょっと」と霧馬山。ただ「145まで、あと5キロほしいかな」と話し、いたずらに増量をするつもりはないという。理由は師匠の陸奥親方(元大関・霧島)の現役時代を参考にしているからだ。「うちの親方も現役のとき、あまり体重がなかったので。親方のそういう相撲をみて、あんまり体重いらないなと思って」と明かした。「親方の現役の時のような体を目指して頑張る、筋肉作るというのはあったけど、なかなかできなくて」と理想にはまだたどり着けていないが、日々鍛錬を重ねている。
師匠の相撲に加え、横綱・千代の富士の映像もよく見ているという。「なかなか簡単にできるものではないけど、まわしを取って頭をつけるとか、前へ出る相撲とか、そういうのはいつも見ています。見るだけですごく自分の中でいい勉強になっている。そのうちできるようになってくるかなと、自分の中でちょっと思っています」と師匠と大横綱の“いいとこ取り”でさらなるレベルアップを狙う。