【西武】中村剛也は追い込まれてから通算137発…振り切っての三振は「おかわり」への栄養

スポーツ報知
8回2死二塁、中村剛也は空振り三振に倒れる(カメラ・義村 治子)

◆パ・リーグ オリックス4―5西武=延長12回=(5日・京セラドーム大阪)

 西武・中村が通算1955三振のプロ野球記録に並んだ。オリックス戦(京セラD)の8回の第4打席に本田から空振り三振を喫し、西武、巨人などで活躍した清原和博の記録に並んだ。スラッガーの勲章とも言える三振。積み重ねてきた数字の裏側にあるおかわり君の哲学を、長らく取材してきた岸慎也記者が振り返った。

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 「おかわり君」にとっては不名誉な記録かもしれない。しかし、唯一無二の強打者として、地位を確立した証明とも言える。

 忘れられない言葉がある。12年2月のインタビュー。国内FA権取得前年の11年オフに3年総額10億円で西武残留を決めた後のタイミングだった。移籍は考えなかったのかと問うと、「出始めの時(7年目・08年当時)渡辺監督(現GM)が1軍の監督をしていなかったら今の僕はなかった」と打ち明けた。

 これだけの打者だ。監督が誰でも結果を残していたのではないか。私の考えにおかわり君は首を振った。「渡辺監督が『たまにホームラン打てばいいから』と言ってくれて、実績のない僕をずっと我慢してスタメンで使ってくれた」と、感謝していた。

 高卒4年目の05年に22発を放ち頭角を現した。しかし、その後2年はいずれも1ケタ本塁打で、三振の確率は06年24.1%、07年は26.6%と、4打席に1度は三振だった。野球人生の転機。一発長打より、確率を優先するスタイルへ変更しなければいけなかったかもしれない時期に、渡辺監督の言葉が背中を押した。

 08年から2年連続キングと同時にリーグ最多三振。08年の三振確率は27.5%と増えたが、それを上回る武器を自分のものとした。

 おかわり君の三振は潔い。右手を離しての空振りはあまりなく、両手で振り切る。だからこそ2ストライク後でも本塁打は通算446発の、3分の1近い(約31%)137発と多い。中村にとって三振は「おかわり」のための栄養分だ。(05、12、15年西武担当・岸 慎也)

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