【番記者の視点】横浜FM、史上2クラブ目のJ1通算500勝は「通過点」FW水沼宏太が国立でも存在感

◆明治安田生命J1リーグ ▽第19節 清水3―5横浜FM(2日・国立)

 首位の横浜Mは1993年のJリーグ開幕戦を戦った国立競技場で清水を5―2と撃破し、今季初の5連勝を飾った。FW西村拓真の今季7ゴール目で先制。FWレオセアラはハットトリックを決めるなど4得点に絡み、FW水沼宏太も2アシストと活躍した。今季最多の大量5発で、鹿島(559勝)に続き史上2クラブ目となるJ1通算500勝に到達した。

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 横浜Mが聖地・国立でメモリアル白星を刻んだ。またも正確無比なクロスが飛び出した。1―1の前半アディショナルタイム、FW水沼はFW西村のパスをダイレクトで鋭く中央へ。FWレオセアラの滑り込み弾をお膳立てした。キャプテンマークを託された32歳は「とにかくチームを勝たせたい」と3―2の後半7分にもチーム4点目をアシスト。多彩な得点パターンに自信を深め、「信頼関係で取ったゴール。きつい試合だったけど、みんなで勝ち取った勝利で良かった」と青く染まるサポーターの元へ走り、5連勝の喜びを分かち合った。

 リーグ創設時から参戦する「オリジナル10」として、ともに歴史を築いてきた清水のクラブ創設30周年記念試合。国立には、今季Jリーグ最多入場者数となる5万6131人が訪れた。試合前はオレンジと青に彩られた花火が打ち上げられ、激しい点の奪い合い。隙を突かれて3失点したが、東アジアE―1選手権(19日~27日)の日本代表入りも期待されるFW西村の3戦連発となる股抜きゴールを口火に、90分間攻め立てた。

 1993年5月15日、Jリーグ開幕戦でV川崎(現東京V)に勝利し、歴史的な1勝を飾ってから29年。生まれ変わった国立でも熱戦を制し、史上2クラブ目となるJ1通算500勝目を挙げた。その瞬間を、けがで戦列を離れるキャプテンのMF喜田拓也もスタンドからしっかりと目に焼き付けていた。

 首位を走るチームの中心には、水沼の存在感が確かにある。昨季は先発1試合にとどまり「サッカーが楽しくない」と感じた時期もあった。それでもベテランは「チームのために、自分のためにも楽しむことを大事にしたい」。限られた出場時間で結果を残そうとこだわり、9アシストを記録した。今季はここまで4得点を挙げ、10試合で先発。副将としてピッチ内外、誰よりも声を張り上げ、先頭に立つ姿勢を示してきた。

 プロ1年目の07年、横浜FMと柏が国立で対戦した際には、「まだマリノスで試合に出られるレベルではなかった。悔しい思いをした」とベンチ入りも出場はかなわず。しかし時を経て、再びクラブのエンブレムを背負い、国立のピッチで自身の成長をも証明した。「最高な雰囲気を会場のみなさんが作ってくれた」と感慨深い表情だった。

 水沼は93年の開幕戦を現地観戦。父の貴史氏は当時活躍したOBだ。「500勝目に携われたことは幸せ」としつつ、あくまで500勝到達は「通過点」である。「マリノスはもっと続いていくクラブなので、今いる選手たちで背負うエンブレムに誇りを持ってやっていければ。もっと精度を上げて、かなわないなって思わせるくらいになりたい」。3季ぶりの優勝めがけ、一丸となって1つずつ勝利をつかんでいく。(小口 瑞乃)

1993年5月15日、Jリーグ開幕戦でV川崎(現東京V)に勝利し、歴史的な1勝
1993年5月15日、Jリーグ開幕戦でV川崎(現東京V)に勝利し、歴史的な1勝

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