【金子恵美の本音】 参院不要論に思う

スポーツ報知
金子恵美

 猛暑日が続く中、熱い参議院選挙が繰り広げられています。汗を拭いながら街頭で演説をしている候補者を見ると、選挙を戦ったことのある身としては敬意を表し応援したい気持ちでいっぱいになります。

 しかし、今回の選挙への周りの関心はいまいち。そもそも政権選択の衆院選に比べ参院選は盛り上がりに欠けると言われます。今回はおそらく、不安定な世界情勢の中で国民は大きな変革を望まず、安定的に日本のかじ取りを現在の政権与党に委ねたいと思っていて、選挙結果に大きな変化は見られないと思います。

 そんな中で私が注目するのは、女性の立候補者数です。今回は33%が女性候補者とのことで、割合が高まっていることがメディアでも報じられました。しかし、これは選挙結果ではなく、あくまでも候補者の中の割合。女性の当選者がいったい全体の何割になるのか、注視したいと思います。

 参院選について仕事の関係者とお話しすると、数人に一人は「参議院は不要じゃないか」とおっしゃられます。確かに、衆議院と参議院では議論している内容はほぼ同じ。大臣経験者からのお話では、参議院に移ってから衆議院と同じ審議をする時にデジャブかと思うこともあるそうで、それゆえ参議院不要論に対しても声が高まる事は一定の理解ができるというのです。

 ただ、そもそも参議院の誕生について触れると、今の日本国憲法が作られた時まで遡ります。ご存知の通りこの憲法は、GHQが戦後、急きょ作ったという指摘もあります。日本の要望はほとんど却下されたとも言われていますが、その中で、とことんこだわって入れさせたのがこの二院制でした。

 二院制にすることでこの国の政治を安定的かつ、健全に機能させたいと当時の政治家と官僚たちが奮闘した末に勝ち得たもの。尊い先人たちの思いを少なくとも受け止め、この参議院選挙の意義をかみ締めつつ、主権の行使をしていただきたいと思います。(元衆議院議員・金子恵美)

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