【ヤクルト】今日にもM54か53点灯 7月1日ならプロ野球史上最速…延長12回ルーキー丸山和郁が決勝打

延長12回2死一、二塁、中越えに勝ち越し適時二塁打を放つ丸山和郁(カメラ・石田 順平)
延長12回2死一、二塁、中越えに勝ち越し適時二塁打を放つ丸山和郁(カメラ・石田 順平)

◆JERAセ・リーグ 広島2―4ヤクルト=延長12回=(30日・マツダスタジアム)

 ドラフト2位ルーキーの丸山和は祈りながら、打球を見つめた。2―2の延長12回2死二塁で前を打つ4番・村上が申告敬遠された直後、中崎の135キロのチェンジアップを振り抜いた。中堅手の右に打球が落ちると、二塁走者の塩見、一塁走者の村上も生還。悔しさを力に変えて勝ち越しの2点二塁打を放った。

 三塁でタッチアウトとなり、悔しそうな表情を浮かべたが、ナインの祝福にようやく頬をゆるめた。延長10回は村上が申告敬遠された直後の2死一、二塁で空振り三振に倒れており「チャンスをつぶしていた。目の前で2回敬遠されてちょっと悔しいというか、そういう気持ちもあった」。明大からドラフト2位で入団した新人の、リベンジをかけた一打だった。

 連日、快音を響かせていた村上がこの日は4打数4三振と沈黙。それでも、互いをカバーしあうことができるのが、今のヤクルトだ。史上28人目となる3000投球回を達成した先発の42歳左腕・石川の思いに応える22歳の一打で、3時間59分の熱闘を制して4連勝。球団の月間最多記録に並ぶ19勝を飾った。

 「今日みたいなゲームをとってきた結果がこういう数字になっている。これから先も変わることなく、ワンプレーを大事にやっていきたい」と高津監督。2位・巨人とのゲーム差を12・5に広げ、貯金は今季最多を更新する27とした。1日のDeNA戦(神宮)で勝てば、1965年の南海の7月6日を抜いて最も早くマジックナンバー54か53が点灯する。本拠地へ戻るツバメ軍団が、Vに向けて加速する。
(森下 知玲)

マウンドで田口麗斗とハイタッチを交わす捕手・内山壮真(カメラ・石田 順平)
マウンドで田口麗斗とハイタッチを交わす捕手・内山壮真(カメラ・石田 順平)

試合詳細
延長12回2死一、二塁、中越えに勝ち越し適時二塁打を放つ丸山和郁(カメラ・石田 順平)
マウンドで田口麗斗とハイタッチを交わす捕手・内山壮真(カメラ・石田 順平)
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