【明日の金ロー】原田知世の「時かけ」が好きな人はより楽しめる!? 細田守監督の「時をかける少女」

スポーツ報知
タイムリープの能力を手に入れるヒロインの真琴(C)「時をかける少女」製作委員会 2006

 昨年7月から「金曜ロードショー」(後9時)の放送前日に、当該週の作品を紹介するコラムをスタートさせてちょうど1年。今後ともご愛読のほど、よろしくお願い致します。

 1日に放送されるのは、細田守監督の「時をかける少女」(2006年)。当初は、たった6館だけでの公開だったのが、話題が話題を呼んでロングラン上映が実現。国内外の賞を獲得し、細田監督の名前を世の中に知らしめるきっかけとなった。そういえば、第1回のコラムで扱った作品は「おおかみこどもの雨と雪」(12年)。今年も「細田監督の夏」が戻って来たということだろうか。

 物語の主人公は、ある日突然、自在に時を超える「タイムリープ」の能力を手にした女子高生・真琴。当初はその能力を、ささいな失敗や不満解消、欲求を満たすために使っていた。だが、自由に過去と現在を行き来する中で、自らがしていることが本当に正しいのか疑問を持つように。そして、自分にとって最も大切な時間とは何かに気付く―という物語だ。

 ある一定以上の世代(記者もその中に含まれます)にとっては、タイトルを聞いて真っ先に思いつくのは当然のごとく原田知世の実写映画。”映像の魔術師”こと大林宣彦監督がメガホンを執って1983年に公開された同作は、原田の初主演作だった。物語もさることながら、エンドロールは日本の映画史に残る傑作だと思っている。同作を知っている人にとっては「タイトルは同じだけど、全く違う作品だろ?」と思う人も多いだろう。

 確かに、本作の時代設定は現代であり、ヒロインの真琴の性格やふるまいは、原田とは全く異なる。それでも、学校の理科準備室がタイムリープのきっかけとなることをはじめ原作が同じである以上、共通点は多い。何より、原田の実写映画が好きな人ほど、本作に登場する「あるキャラクター」に喜びを覚えるのではないだろうか。

 そのキャラクターとは、真琴が「魔女おばさん」と呼ぶ、美術館で働く女性。真琴の叔母にあたる人物の名前は、エンドロールで「芳山和子」と書かれている。そう、原田が演じたヒロインの名前と同じ。勘のいい視聴者であれば、彼女の仕事場にある写真立ての中の写真と、その前に飾られたある花(ここまで書けば、ピンと来る人も多いのでは)にニヤリとするのではないだろうか。

 でも、ちょっと待てよ…。原田演じる和子は、映画の最後では大学で薬学を研究していた。それが本作では美術品の修復をしているのはちょっとおかしいんじゃないの? その点は、記者は「本作は和子がタイムリープをする中でたどり着いた、実写映画の未来とは異なるパラレルワールド」だと勝手に考えている。

 ちなみに、本作で真琴の声優を担当した仲里依紗は、2010年に公開された実写版「時をかける少女」にも主演(同作で中尾明慶と知り合い、後に結婚した)。同作では和子(演じるのは安田成美)は薬学者となっており、仲はその娘・あかりを演じている。今回の放送をきっかけに原田作品、仲の実写作品も是非とも見比べてほしい。(高柳 哲人)

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