復活した男がを引っ張る。岡村侑真内野手(3年)は今春地区大会途中で右膝を負傷。長期離脱していたが6月中旬に完全合流し、最後の夏に間に合わせた。「治ったことは安心だけど、もっと頑張らないといけない」と黙々とバットを振り込んでいる。
離脱中は上半身を徹底して鍛えた。体幹トレや1日120回の腕立て伏せ、バーベルを使用してのリスト強化に汗を流した。復帰初戦となった6月12日の富士戦で右翼に2ラン。「まさか打てると思わなかった」。生駒基樹監督(48)も「苦しんだ分の成果が出ている」と評価する。
レギュラーだった昨夏も大会前、右手親指の骨折でベンチ外に。同秋、チームはコロナ禍で辞退を余儀なくされた。「たまった思いをぶつけたい」。自身が離脱中に1年生が台頭するなどポジション争いも激化している。「危機感はある。自分がやれることをやり抜きたい」。復活ロードの先に、チームの初Vも待っている。(武藤 瑞基)