◆第102回天皇杯▽3回戦 仙台2―3C大阪(22日・ユアスタ)
J2ベガルタ仙台はJ1・C大阪に2―3で敗れた。前半6分にMF加藤千尋(23)のゴールで先制したが、その後に逆転を許した。J2いわてグルージャ盛岡はJ1福岡に1―3で敗退。後半25分にFWブレンネル(23)が一時同点のゴールを決めたが、9分後に勝ち越された。東北勢は全て姿を消した。
あと一歩だった。J2リーグで最多となる40得点を決めている仙台は前半からMF遠藤康(34)を中心にボールをつなぎ、何度もゴールに迫ってJ1相手にも通用する攻撃を見せた。原崎政人監督(47)は「ゲームの入りもよく、しっかりとスペースを見つけてボールを自分たちで運ぶこともできるところは見せてくれた」と評価した。
ただ守備は苦しんだ。1―0の前半31分にフリーキックからヘディングで同点とされると、同42分には左コーナーキックのこぼれ球を押し込まれ逆転を許した。後半5分には中盤でボールを奪われ、2人のカウンターから簡単に3点目を許した。
後半17分には先発したMF鎌田大夢(21)がうれしい移籍後初ゴールを決めた。クロスのこぼれ球を拾った味方からペナルティーエリア中央でパスを受けると落ち着いて右足を振りぬきシュート。狙いすましたボールはゴール右上に吸い込まれてチームに勢いを取り戻した。
19年以来の4回戦進出を逃したチームは25日にリーグ戦で7位・山形とユアスタで対戦する。指揮官は「クロスには体を張って守っているシーンもたくさんあった。足りないところを修正していきたい」とみちのくダービーに向け調整していく。
(山崎 賢人)
★MF鎌田大夢(移籍後初ゴール)「狙ったところにしっかり蹴れた。ずっと点が欲しかったのですごくうれしいが、ホッとした気持ちのほうが大きい」