◆JERAセ・リーグ 中日3―7ヤクルト(22日・バンテリンドーム)
中日・根尾昂“投手”の剛速球がうなりをあげた。4点ビハインドの8回。21日に外野手から「投手」へ今季2度目の守備変更後、初登板した根尾が1回完全投球と躍動した。
先頭・長岡と、15年に首位打者&最多安打に輝いている川端を危なげなく二ゴロに打ち取ると、圧巻だったのは2死から塩見との対決。初球に自己最速を1キロ更新する152キロをたたき出すと、3球で追い込み、最後はこの日2度目の152キロで空振り三振を奪った。
これで4試合連続無失点の右腕は、「また次、抑えられるようにしっかり準備します」とコメント。小気味いい投球テンポ、ストライクが取れるコントロールを武器に、圧巻の投球を披露し続けている。
衝撃の初登板から1か月。23日にも自力Vが消滅する危機の中、投手・根尾が1試合ごとに進化している。
以下、立浪監督の一問一答。
―根尾の安定感が増している。
「今日は特に塩見の時に真っすぐが伸びていた。変化球で空振り取れるのも大きい。ボールだけ見たら十分、戦力の投手だなと思っている」
―今はビハインドの場面だが、今後は。
「もうちょっと経験を積んでからですね。イニングというよりも、25球から30球という目安もある。いいからといって、急には簡単にはいかない」
―現状の課題は?
「変化球、カーブであったり、ツーシームであったり、落ちるボールもある。そういった精度を挙げていきながら。まだ外角中心に投げていますけど、これから試合の中で内角も投げていってもらいたい。課題というか、経験ですよね。どんどん積ませていきたい」
―打席には。
「今日は初めから立たす予定はなかった」
―松葉が中村にうまく打たれた」
「内角いって(中村の)読みが良いと言いましょうか。おそらくそこそこ張ってたと思う。相手をほめてたらいけないんですけど。(松葉は)2死までよく頑張ったんですけどね」
―6回1死で降板した。
「結果やられてしまったので自分の判断ミス。祖父江、清水と勝ちパターンというイメージでいきながら、祖父江が村上に相性わるかったので。(松葉は)村上までと決めていた」
―祖父江が打たれた。
「勝ちパターンの投手が打たれた。また頑張ってもらうしかない。今年打たれてはいるが、真っすぐスライダーの基本この2つ。最近スライダーを狙われてしまっている。今日は一発で仕留められてしまった」
―今後は。
「ちょっと考えないといけない」
―福も失点してしまった。
「(ヤクルトは)2死から点が入るから首位にいる。うちも同点には追いついたが、越せなかったのが痛かった。アリエルの犠飛も(三塁走者を)いかすところじゃない打球で、運良く同点になった。走塁ミスも出てしまった。残しておけばチャンスもあった。走塁も含めて反省の多い試合だった」