◆東北高校陸上第3日(16日・新青森県総合運動公園陸上競技場)
男子400メートル障害で山形・九里学園の紺野稜真(3年)が、大会記録となる50秒45で優勝した。11日のU20日本陸上選手権(大阪)では50秒17で山形県記録も更新し、高校初タイトルを獲得していた。女子2000メートル障害(オープン種目)では宮城・仙台育英の武田莉奈(3年)が日本高校記録を更新する6分35秒94で優勝した。
余裕の表情だった。九里学園・紺野は「前半を刻んで、後半にペースを上げていくこと」を意識。最後のハードルも軽快に飛びゴールした。後続の選手が息を切らし、倒れるなかでも顔色一つ変えず。「大会記録は目標としていました。思ったよりタイムがでて良かったです」と笑顔を見せた。
19年の全国中学体育大会では四種競技を制したが、高校では苦しんだ。新型コロナの影響や自らのミスもあって勝ち切れない日々が続いたなかで、11日に行われたU20日本選手権で優勝。2大会連続で結果を残し「3年目で勝つのが一番大事だと思っているので、今勝てているのは自信になる。メンタル、体力、技術的にも成長してると思います」とうなずいた。
7月23日に四国で開幕する全国高校総体では目標の49秒台で優勝を狙う。「いつでも50秒台を出せる力をつけていくのが大事。今後の記録会でもいつでも出せるようにしていきたい」と力強く話した。(山崎 賢人)
〇…女子2000メートル障害で、スタートから他の選手を気にせず、持ち味の積極性を生かしたリズムで日本高校記録を更新した仙台育英・武田。「最後の障害を跳んだときにタイムを見たらいけると思って出し切りました。記録を狙ってましたが、まさか出るとは思っていなかったのでうれしい」と満面の笑み。同種目は全国高校総体では実施されない。ここからは全国高校駅伝を狙い「3000メートルで9分30秒を切って、冬にかけては20秒前後を走れるように頑張りたい」と話した。