NHK大河「鎌倉殿の13人」誰も信じられない大泉頼朝 ダークサイドに堕ちる小栗義時…第24回見どころ

鎌倉御所の庭で、途方に暮れる範頼(迫田孝也=右)に「鎌倉殿がお待ちです」と告げる北条義時(小栗旬)
鎌倉御所の庭で、途方に暮れる範頼(迫田孝也=右)に「鎌倉殿がお待ちです」と告げる北条義時(小栗旬)

 俳優の小栗旬が鎌倉時代の第2代執権・北条義時を演じるNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜・後8時)の第24回「変わらぬ人」(19日放送)で、源頼朝(大泉洋)と弟・範頼(迫田孝也)との間にすきま風が吹き始める。

 「曽我兄弟の仇討ち」に端を発して頼朝の暗殺騒動が持ち上がった。頼朝死去の誤報が流れたせいで、範頼が後を継ぐ気持ちを固めてしまう。その後、頼朝は無事だったことが判明するが、弟に対して不信感を抱く。外に敵がいなくなると、内側に目が向くようになるのか。頼朝は疑心暗鬼になっていく。

 前週の第23回「狩りと獲物」では、日本三大仇討ちの一つ「曽我兄弟の仇討ち」が描かれた。鎌倉の武士・曽我十郎(田邊和也)と五郎(田中俊介)の兄弟が、頼朝の命を狙って寝室に侵入。頼朝らしき男を刺したと思ったら、人違いだったという展開だ。殺されたのは、浮気に出かけた頼朝の身代わりに、部屋で寝ていた工藤祐経(坪倉由幸)だった。

 この騒動に困ったのが、兄弟が元服する際に仮親として烏帽子(えぼし)をかぶせた北条時政(坂東彌十郎)。自分のかわいがる若者が頼朝の命を狙ったとなれば、首謀者だと思われかねない。そんな父・時政を救ったのが義時だった。死んだ工藤は、たまたま兄弟にとって親の仇だった。義時は、兄弟が頼朝を狙ったのではなく、最初から親の仇として工藤を討つつもりだった、というストーリーを作り上げた。

 頼朝に対し「これは仇討ちを装った謀反ではなく、謀反を装った仇討ちにございます」と真顔でウソをつく義時。時政に対しても「(北条が生き延びる)手は一つしかございません」と平然と正当化した。義時の悪知恵に驚いて固まる時政。組織で生き残るには必要な要素なのかも知れない。「視聴率の内訳を見ると、鎌倉殿はサラリーマン層に人気のようです」(局関係者)という言葉にもうなずける。

 「曽我―」の真相については諸説あり、真相は不明。それでも今作では、このエピソードの中に、頼朝の女好き、義時のダークサイドな一面、範頼の野心など多くの要素が盛り込まれていた。本当にそうだったのかも…と思わされる。三谷幸喜氏の脚本に驚く。

 気になったのが「わしがなすべきことは、もうこの世に残っていないのか。ははははは…」という頼朝の発言。ここまで主演級の活躍をしている征夷大将軍も、いつかは退場すると気付かされる。そもそも今ドラマの本題は、頼朝の死後に起きる側近13人によるバトルロワイヤル。SNSでも「死ぬ前から頼朝ロスになっている」というツイートがある一方で「これからが本当の地獄だ…」「13人いりゃ寂しくないはず」などの声があがる。

 第23回の平均世帯視聴率は13・3%で前週と比べて0・4ポイントアップ。テレビ朝日系「ポツンと一軒家」の15・2%に次ぐ数字だった。ドラマもそろそろ後半に差しかかる。今も昔も変わらない、人間の持つ光と影を楽しみたい。

(NHK担当・浦本将樹)

※視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区

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