◆日本生命セ・パ交流戦2022 楽天8―1巨人(11日・楽天生命パーク)
楽天は投打がかみ合い、巨人に快勝した。早川隆久投手(23)が6回5安打1失点の好投で1か月ぶりの4勝目をマーク。川島慶三内野手(38)が移籍後1号となる先制3ランで5月29日以来13日ぶりの単独首位に導いた。
お立ち台に上がった早川に安どの表情が広がった。「なかなかホームで勝てていなかったので、もう勝てないんじゃないかなと思っていた。本当に勝ててよかった」と今季4試合目で挙げた本拠地初勝利の余韻に浸った。
バックの助けも借りながら要所を締めた。3―1の5回。先頭・増田の中堅に抜けそうなライナーを川島がダイビングキャッチ。このファインプレーに奮い立たされた。「あそこで先頭が出るのと出ていないとでは(状況は)変わってきたと思う。あのプレーも大きかった」。その直後に山瀬に左翼への二塁打を許したが、続く丸をカーブで中飛に仕留め、最後はウォーカーを外角のチェンジアップで空振り三振斬り。「積極的に振ってくる選手。打ち気をそらすじゃないですけど、うまい配球で逃げられた」。ポーカーフェイスの男が感情を高ぶらせ、この日一番の雄たけびを上げた。
2万5585人が集い、今季2度目の満員御礼となった一戦。6回5安打1失点で1か月ぶりの4勝目をつかんだ左腕は「満員の中で投げられたこともすごく自信になってくる。シーズン後半になったらもっと緊迫する場面でも投げると思う。こういう満員御礼(の球場)で投げられたのは一つの経験としてよかった」と今後に生きる収穫も手に入れた。チームはこれで2週間ぶりの単独首位に浮上。早川が12日の交流戦ラストゲームに弾みをつけた。(長井 毅)