【プチ鹿島の本音】昭和の万博は絶大な期待感じたが果たして現代は…

スポーツ報知
プチ鹿島

 映画「シン・ウルトラマン」が公開中ですが、庵野秀明さんが選んだ昭和の「ウルトラマン」を上映する企画も行われていました。私も足を運んだのですが、1967年1月8日放送の「古代怪獣 ゴモラ」登場回にいろいろ感じました。

 まず孤島で古代生物のゴモラが発見され、生け捕りにされて空輸となる。大阪で行われる万国博覧会(万博)に生きたまま展示しようというのです。ところが麻酔が切れたゴモラは暴れて落下。そのショックで凶暴になってしまう。これって人間の責任だよなぁと当時の子どもも思ったことでしょう。

 現在だからこそ感じたこともありました。それは1970年に行われる万博への絶大なる期待です。放送当時は開催が決まり、3年後に行われるという状況でした。画面からは未来への信頼とワクワク感が伝わってきた。実際に大阪万博は「人類の進歩と調和」をテーマに掲げて大成功に終わった。バラ色の未来を多くの人が疑わぬ頃だったのでしょう。

 あと、登場人物の少年たちが住む団地のにぎわいも高度経済成長中の明るさを感じました。ひたすら成長だけを信じて明日に期待していた時代。この頃を体験した人たち(おじさん)が「夢よもう一度」とばかりに万博や五輪をやりたがったのだろうなぁ。

 2度目の東京五輪は昨年開催され、2度目の大阪万博は2025年に予定されています。では、五十数年前の期待感や未来への絶大なる信頼が「今」もあるかと言えば…。むしろ国や自治体には大きなイベントで「非日常」ムードを仕掛けてもらうより、個々の生活や環境という「日常」をちゃんとサポートしてほしいという時代の要請を逆に感じてしまった。

 「ウルトラマン」て、“未来”に見るとしみじみします。(時事芸人)

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