【明日の金ロー】”「シン・ウルトラマン」方式”で原点回帰した「ジュラシック・パーク3」

恐竜のリアルな動きも魅力の「ジュラシック・パーク3」TM&(C)2001 Universal Studios and Amblin Entertainment,Inc.All Rights Reserved.
恐竜のリアルな動きも魅力の「ジュラシック・パーク3」TM&(C)2001 Universal Studios and Amblin Entertainment,Inc.All Rights Reserved.

 10日の金曜ロードショー(後9時)は、「ジュラシック・パーク3」(2001年)。昨年9月に金ローで1、2作目が放送されたシリーズの第3作で、全米で10日に最新作「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」が公開されるのに合わせての放送となる。ちなみに、「―支配者」が日本公開される7月29日に合わせ、公開記念企画も予定されているそうなのでお楽しみに。

 さて、本作の舞台は、前作「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」(1997年)から4年後の世界。古生物学者のアラン(サム・ニール)は、事業家を名乗る夫婦から恐竜が生息する「サイトB」こと、ソルナ島の遊覧飛行のガイドを依頼される。アランは恐竜の研究資金欲しさに助手と共にガイドを受けたが、彼らを乗せた飛行機は島に不時着。かつて恐竜たちから命からがら逃げ延びたアランは、再び恐竜との”戦い”に挑むことになる―。

 米国本土に連れて来られた肉食恐竜「T―REX」ことティラノサウルスがサンディエゴの街で大暴れする「ロスト―」から一転して、本作は1作目に「原点回帰」。島にある恐竜の研究所に足を踏み入れた夫婦の妻が「ここで恐竜を作っていたの?」との質問に対し、アランが「いや、神のまねごとだ」と答えるように、「人間は生命の誕生に関与していいのか?」という、実世界においても賛否が分かれるテーマが根底に流れる。

 加えて、本作では家族や親子の愛も物語の中での重要な要素に。最近は「子供はどの親から生まれてくるかを選ぶことはできない」「自身の境遇や周囲の環境はゲームのガチャガチャのごとく運任せ」という「親ガチャ」なる言葉が使われるが、本作を見れば運命によって偶然結びついた関係だからこそ、それをいとおしく感じたいという気持ちになる視聴者もいるのではないだろうか。

 また、恐竜のリアルな動きが売りの同シリーズだが、アニマトロニクス(生物の動きを模したロボットを使って撮影を行うこと、アニメーション+エレクトロニクスの造語)を使った映像も前作から大幅にパワーアップしている。もちろん、技術の発展があったことは間違いないが、そこには監督の力も大きかったかもしれない。

 本作は、前2作のメガホンを執ったスティーブン・スピルバーグ監督が製作総指揮に回り、ジョー・ジョンストン監督にスイッチ。一般的にはそれほど名を知られていないかもしれないが、「スター・ウォーズ」シリーズの旧3部作(エピソード4~6)に特殊効果として参加。「インディ・ジョーンズ」シリーズの第1作「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」(1981年)では米アカデミー賞の視覚効果賞を受賞している。

 いわば、「特殊効果のプロ」が現場の責任者となって監督を担当し、巨匠のスピルバーグ監督は大所高所から作品全体を眺める形。これは、特撮に強い樋口真嗣氏が監督を務め、庵野秀明監督が「総監修」の肩書きで参加し、現在大ヒット公開中の「シン・ウルトラマン」と同じ関係性といえるだろう。(高柳 哲人)

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