◆報知新聞社後援 第71回全日本大学野球選手権大会第2日 ▽1回戦 佛教大2―0東海大(7日・神宮)
佛教大(京滋)の3年生右腕・山本奨人が7回2死までパーフェクト投球を演じた。救援したエース右腕・木村光(4年)とのリレーで、東海大(首都)を1安打完封。5月6日の阪神戦で延長10回2死まで完全投球したOB左腕の中日・大野雄大をほうふつさせる快投劇で、3年ぶりに初戦を突破した。
佛教大の最速143キロ右腕・山本は7回2死、右前安打で初の走者を出した。だが、そこまで、打者20人を完全に抑える快投。「変化球と直球のバランスが良かった。(このような好投は)全く想像できなかった」。5月6日の阪神戦で延長10回2死までは完全投球だったOBの中日・大野雄と同様、大記録はならなかったが、強豪・東海大を撃破した。
山本が安打に続いて四球を与えると、右肩故障明けで救援に回ったプロ注目の木村がマウンドへ。「山本の投球に僕も気合が入った」。見逃し三振で後続を断つと、8、9回は3者凡退に抑えた。
両投手にとって憧れの存在が大野雄だ。昨年末、東京五輪金メダル獲得の報告会で母校を訪れた。山本は「僕もああいうふうになりたいと思った」。金メダルを触らせてもらった木村は「めっちゃデカくて重たくて、これが五輪のメダルかと思った」と刺激。大野雄は大学4年時の10年の初戦(対東北福祉大)で2安打完封したが、2人でそれを上回る1安打完封リレーだ。
初戦突破は準優勝と躍進した19年以来。準々決勝に進めば、3年前の決勝で敗れた明大と対戦する可能性がある。「そこまでは負けないように」と山本。再び“佛教旋風”を巻き起こす。(南 樹広)