大谷翔平がプレーするスタジアムの5キロ先で銃乱射事件! 試合は半旗も黙祷もなく通常開催

スポーツ報知
銃撃事件が起きたフィラデルフィアの中心部(ロイター)

 フィラデルフィアの繁華街で3人が死亡、11人が負傷した銃撃事件から一夜明けた5日(日本時間6日)、フィリーズのトマソン監督は試合前「まず、事件に巻き込まれた人々と、コミュニティーに対して、心からのお悔やみを言いたい。痛ましいことだ」と語った。

 事件はダウンタウンの南側。シチズンズバンク・パークからは、約3マイル(5キロ)離れた繁華街で起きた。フィリーズの7―2の快勝から約2時間後、土曜日の夜を楽しむ一般人が巻き添えになった。フィリーズ選手の家族や職員ら関係者は無事だった。

 ウーバーを利用して球場に向かう途中、運転手が黄色いテープで封鎖された通りを指し、「ここを少し奥に入ったところ。早朝には、まだ警察が沢山いたよ」と言った。複数と言われる犯人はまだ捕まっていないが、試合は通常に開催され、黙祷が捧げられることも、半旗にもならなかった。なぜかー。

 地元のWIPラジオのエスキン記者の答えに、私は言葉を失った。「悲しいかな、この街に銃撃事件があまりにも多発している。先週は週末の3日間に14件の銃撃事件があり、15人が殺害されました。(こんな状況では)シーズン中ずっと半旗にしなければならない。私はこの街に育ち、この街を愛しているが、私達は、ある意味、銃撃事件に無感覚になりつつある。恐ろしいことですが」

 4月にニューヨークの地下鉄で銃撃事件が起きた際も、ブルージェイズ・菊池雄星投手のヤンキース戦登板取材で当地にいたが、試合は通常に開催された。コロナ禍を境に、米国都市の治安は確実に悪化している。先月14日にはニューヨーク州バファローのスーパーマーケットで銃撃により10人が死亡。24日はテキサス州ユバルディでは小学校で21人が死亡。銃撃事件は日常化。バイデン大統領は殺傷能力の高い銃の禁止や購入年齢の引き上げなど規制強化を訴えているが、米国の銃規制はなかなか進んでいない。

 2013年のボストンマラソン爆弾テロ事件は、都市封鎖となり、犯人が捕まるまでフェンウェイ・パークの試合は中止となった。フィリーズ広報は「球団と大リーグ機構の判断で試合開催を決めた」と語ったが、連邦警察の管轄下となるテロ事件と、地域の事件では扱いは違うという。晴れ渡った6月の日曜日。観衆の声援と球音が心地よく響く野球場にいると、わずか5キロ離れた場所で起きた惨事が別世界のように思われた。(一村 順子通信員) 

 

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