海洋冒険家の堀江謙一さんが5日、世界最高齢83歳での単独無寄港太平洋横断を終え、兵庫県西宮市の新西宮ヨットハーバーに帰港した。
「サントリーマーメイド3号」から下船し初上陸後、堀江さんは「みなさんどうぞお待たせしました」と元気にあいさつし、手を振った。今回は60年前の航海とは逆コースで、3月27日に全長約6メートル、重さ約1トンの「サントリーマーメイド3号」で米サンフランシスコを出航。4月中旬にハワイ沖を通過し、6月上旬の日本到着を目指した。
和歌山県の日ノ御埼と徳島県の伊島を結ぶ紀伊水道上の線に設定していたゴールに4日午前2時39分に到達。69日間、航行距離約8500キロに及んだ航海を終えた。堀江さんは「薬を用意していただいたんですが、使ったのは目薬とばんそうこうだけです。いかに僕が健康であるかということです」と、日焼けした顔で語った。
集まった人々に向かって「青春まっただ中。若輩者でありますが、大器晩成で頑張りたいと思います」とユーモアを交えて話した堀江さん。たくさんの人から大きな拍手で出迎えられ、笑顔を見せた。