【ヤクルト】小川泰弘が41年ぶり投手弾1―0勝利「素振りをしてきたかいがありました」 

スポーツ報知
5回無死、先制本塁打を放った小川泰弘(カメラ・清水 武)

◆日本生命セ・パ交流戦 ヤクルト1―0西武(3日・神宮)

 神宮が大きなどよめきに包まれ、歓声に変わった。ライアンが全力で振り抜いた打球は大きな弧を描き左翼席最前列で弾んだ。「感触はよかったのでもしかしたらとは思ったけど、まさかという感じだった」。17度目の交流戦でセ投手の1号。自身も驚がくの一撃に、ベンチは村上が頭を抱えて喜ぶなどお祭り騒ぎだった。

 5回先頭。西武のエース・高橋の見逃せば完全ボールという146キロ高めを振り抜いた。1号ソロは16年8月17日のDeNA戦(神宮)で久保康友から放って以来、6年ぶりのプロ通算3号。投げては8回3安打無失点。9回は守護神のマクガフが抑え3勝目。1―0の試合で投手が決勝弾を放ち、完封しなかったのは1955年、江田貢一(大洋)以来、67年ぶりだった。

 愛知・成章高校時代は通算11本塁打。「自信はないけど打撃は好き」と、バントに加え、多いときは週3、4回、練習に時間を割いてきた。「振り遅れないように素振りをしてきたかいがありました」と笑った。

 同学年との絆で調子を上げた。開幕投手から4戦連続白星なし。苦しむさなか、けがで出遅れた女房役の中村が1軍合流。練習中、近づいてきての第一声が「勝とうぜ!」だった。「それがうれしくて、前向きになれた」。先月3日の阪神戦(甲子園)。中村の今季初マスク試合でコンビを組み、右腕が完封し初勝利。「一緒にいいスタート切れた」と以降、5戦連続7回以上3失点以内と好調を維持している。この日は山川を無安打2三振に抑え「遅い球を使いながら直球も投げ込めた」と獅子打線に三塁を踏ませなかった。

 交流戦首位をキープした高津監督は投打のヒーローを「投げる方は文句のつけようがない。(本塁打は)全く予測はしていなかった。さすがにびっくりした。明日(4日)は打者が頑張れの日だと思います」とニンマリ。二刀流・大谷の一発も歓喜を呼ぶが、意外すぎる投手のアーチもまた野球の魅力だ。(岸 慎也)

 ◆記録メモ

 ヤクルト先発の小川は8回を無失点で勝利投手。5回に自ら打った本塁打が、スコア1―0の決勝アーチとなった。投手自らの本塁打による1―0勝利は、81年8月16日の中日戦で記録した金田留広(広)以来10人目、セ8人目(1リーグ、パ各1人)。過去8人は最後まで投げきった完封勝ちだったが、途中降板は55年4月26日国鉄戦の江田貢一(大洋=6回1/3)と2人目だった。

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