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「仲間」である阪神・高橋遥人の背中を押す曲に…OZZが新曲「To the Top」にかけた魔法とは

スポーツ報知
デビュー曲を配信した(左から)OZZの田谷紘夢、小山翔吾とプロデューサーを務めるDEENの池森秀一

 小山翔吾と田谷紘夢による音楽ユニット「OZZ」が1日、デビュー配信シングル「To the Top」をリリースした。亜大野球部出身の小山が、当時のチームメートだった阪神・高橋遥人の登場曲として作った曲だ。2月1日に「OZZ」を結成した2人に、一曲に込めた思いを聞いた。(加藤弘士)

 東都大学野球リーグの強豪・亜大で投手として奮闘してきた小山と、国立音大でジャズに没頭してきた田谷。バックボーンの違う同世代の2人が織りなす化学反応が、聴き手の心を揺さぶる。

 小山「元々、僕は一人で活動していたんですが、ユニットを組みたいと相方を探していたんです。プロデューサーであるDEENの池森秀一さんの縁で田谷君が来て、一緒に歌って。『いいじゃん!』って。すごい気さくな人だなって」

 田谷「小山君の第一印象は『すごくおとなしい人だな』と。野球をやっていたと聞いていたんで、結構『ウェーイ』な感じかなと思っていたんですが(笑)」

 小山「僕は大学まで野球をやってきて、彼は小さい頃からずっと音楽に触れてきた。全く対照的な2人だと思います。吸収することは多いです。一緒にやっていれば、すごく学べるなと。それは初見で感じましたね」

 手探りで「OZZらしさ」を見いだす旅に出た2人。ハーモニーは徐々に形になってきた。満を持して放つデビュー曲は阪神・高橋の依頼で小山が作詞したものだ。田谷のピアノで始まるサウンドは疾走感にあふれ、聴き手の気持ちを高揚させていく。

 小山「高橋からは去年の今ぐらいから『新しく登場曲を作ってよ』と言われていました。大学時代から同じ投手として、彼の苦労を見てきた。今季は(左肘の)けがの大変さもあったと思います。泥臭く頑張りながら、マウンドに立つ時に背中を押せるような曲にしたい。そんな思いで作ったんです」

 田谷「最初に歌詞を見た時に、野球に懸ける強い思いが伝わってきて、小山君の体験談なのかなと思ったほどです。小山君にしか書けない歌詞ですし、誰かのエールになる曲だなと思いました。誰かのエンジンをかける曲になれたらいいなと思います」

 動画アプリ「TikTok」(ozz_official_tiktok)で連日、カバー曲の配信を行ったところ、フォロワーは3万人を突破。ブレイクへの下地は整いつつある。

 小山「配信を通じて、聴いて下さる方のコメントが流れてくるのは、本当に楽しい。やってよかったと思いますね」

 田谷「SNSの知識が全くなかったんで、『バズる』ということがどういうことか、よく分かっていなかったんです。OZZの動画が拡散されていくのは驚きでしたし、何年も連絡を取っていない人から『これ、紘夢だよね!?』と連絡が来たりして(笑)。僕らの知らないところで、パフォーマンスを見てくれている人がたくさんいるのは、すごくうれしいです」

 発売に先駆けて、5月13日には東京Zepp DiverCityで行われたDEENのライブでアンコールに登場。「To the Top」を披露すると、オーディエンスは2人の歌声を全身で受け止め、笑顔でその世界観を楽しんだ。プロデューサーを務める池森は、2人の魅力を語るとともに、こうエールを送る。

 池森「歌もコーラスも爆発力がありますよ。ピアノ一つでどこでもできちゃう強みもあります。だから、売れて下さい。売れるということは、多くの人々を幸せにする。それは僕も30年のキャリアで一番感じていることです。人から求められて、曲を聴いた人が励まされるということですから。ぜひそんなアーティストになってもらいたい。その力は、十分あると思っています」

 歌詞の中の「七転び八起きで食らいつく君へ その山越えれば見えるさ夢の場所」というフレーズが胸に残る。OZZの2人が心に描く「夢の場所」とは、どこだろうか。

 小山「日本武道館に2人で立ちたいという気持ちはめちゃくちゃあります。アーティストにとっての、聖地ですから」

 田谷「日本武道館もそうですし、ドームのステージにもいつか立てたら。今まで応援してくれた人に恩返しできるように、全国各地をいろいろ回っていけたらなと思います」

 夏が来た。若い力が様々な場面で挑戦を続ける季節でもある。「To the Top」は、頂点を目指して汗や涙を流す人にさらなる力を与えられる曲だ。OZZのサウンドには、そんな魔法が確かに秘められている。

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