元安美錦の安治川親方が涙の断髪式 笑福亭鶴瓶らがはさみ「好きになった相撲を好きなだけやった相撲人生」

スポーツ報知
断髪式で笑福亭鶴瓶(右)にはさみを入れてもらう安治川親方(代表撮影)

 2019年名古屋場所で、40歳(当時)で引退した元関脇・安美錦の安治川親方の引退相撲が29日、東京・両国国技館で行われた。新型コロナウイルスの影響で2度の延期を余儀なくされ、ようやくの開催。断髪式では落語家の笑福亭鶴瓶、ミュージシャンの甲本ヒロト、俳優の高橋克典ら約350人がはさみを入れた。安治川親方は涙を拭う場面も。師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)が止めばさみを入れ、まげ姿に別れを告げた。

 1997年に初土俵。20年以上の長きにわたる土俵人生だった。途中で涙を流した場面は「いろんな相撲の長い人生を振り返りながら思い出していく中でだんだんと気持ちも少し高ぶってきた。やめて3年もたちますから、もう次に進んでいるものだと思いましたけど、意外にグッとくるものがあって、自分でも発見でした」と思いを吐露。久々のまげのない髪形に「ちょんまげでいるよりは楽になったので、親方としてのスタートは断髪式が延びたことで遅れましたけど、その間に得た経験を生かして親方として新たな一歩を踏み出していきたいと思います」と決意を述べた。

 家族との絆の強さも感じさせた引退相撲だった。最後の土俵入りでは故郷の青森の「ねぶた」がデザインされた化粧まわしで土俵入り。一緒に土俵に上がった長男・丈太郎くんとおそろいの化粧まわしだった。安治川親方は「『やる?』と聞いたら『やる』と言っていましたので。よくわかっていなかったと思うんですけど。本人も楽しく土俵に上がってくれたので、私もうれしい気持ちになりました。『もう1回やりたい』と言っていましたね」と目尻を下げた。

 また長女・友緑(ともみ)ちゃんと次女・公緑(くみ)ちゃんからは手紙が贈られた。友緑ちゃんからは「これからは親方ですね。新しい部屋とおうちができるのを楽しみにしています。私はお父様を見習って、一生懸命取り組めることを見つけられるように頑張ります」などとメッセージ。安治川親方は「やめて自分の部屋を持つのはひとつの夢ですから。夢に向かってこれからどんどん勉強して、今後も一生懸命やっていくしかないので」と語った。公緑ちゃんからは「お父様の耳掃除が大好きです。これからも耳掃除をしてください」とほのぼのとしたメッセージが寄せられた。

 整髪を終えた安治川親方は、再びファンの前へ。金星8個、三賞12回(殊勲4、敢闘2、技能6)など数々の記録を誇り、上位キラーとして名をはせた人気業師が「私の相撲人生は、好きになった相撲を好きなだけやった相撲人生でした。本当に幸せでした。その中で得た経験、様々な出会い。そういうことを胸にこれから指導にあたり、強いだけではなく魅力ある力士をこれから育てていきたいと思います」と宣言すると、館内から大きな拍手が送られていた。

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