【巨人】原辰徳監督 交流戦で左翼・中田翔構想「立岡が基本線」も「幅広がる」

スポーツ報知
交流戦に向け、原監督はあらゆる事態を想定して備えている

 「日本生命セ・パ交流戦2022」が24日、開幕する。巨人は昨季交流戦で優勝し、パ・リーグ覇者でもあるオリックスとの3連戦(東京D)から戦いの火ぶたを切って落とす。原辰徳監督(63)は23日、パ本拠での戦いにおいて鍵を握る指名打者制に関し、選択肢を広げる策として中田翔内野手(33)の左翼起用構想も明かした。指揮官の本音に迫る連載「原動力」で、浮き沈みを経て、交流戦を迎える5月の戦いをひもといた。(取材・構成=西村 茂展)

 重要な期間となることは間違いない。原は表情を引き締め直して、口を開いた。ここまで28勝21敗、首位と1ゲーム差の2位で、24日から交流戦に突入する。まずは本拠に昨季パ王者のオリックスを迎える。

 「(各球団と)3連戦とはいえ、サッと終わってしまう。勝っても負けても引きずることなく、日々新たなスタートラインについて戦わせることが大事になる」

 交流戦を戦う上で、やはり鍵となるのはパ本拠地での試合で採用されるDH制をうまく活用できるか。現実的には、送球面での課題を抱えるウォーカーがDHとなる形か。では誰を代わりに左翼で起用するか。原はすでに、ある選択肢を頭に描いていた。

 「(DH制は)我々にない部分だから、どういうふうにするのがベストか。少し前に(元木)ヘッドと慎之助(阿部コーチ)にDHについての考えを聞いた。『やはり左翼に』と言うんだけど、じゃあ誰を入れるか。そこに『中田という考えもあるんじゃない?』と。彼は守備力も持ち合わせているし、外野の経験もある。パ・リーグを知っていることもあるしね」

 その準備は進められている。中田は21日の阪神戦(甲子園)の試合前から、左翼の練習を始めた。中田が外野を守ったのは、シーズンでは日本ハム時代の18年5月9日のオリックス戦(京セラD)が最後だが、勘を取り戻せば一塁・中島、左翼・中田、DH・ウォーカーと強打者3人を全員起用した超攻撃的布陣を敷くことも可能になる。

 「まだ選択肢として、という段階だよ。本職という意味では立岡が基本線にはなるでしょう。その中で翔が準備してくれることは、我々の幅が広がるよね」

 チーム全体を見ても、5月の浮き沈みを経て、課題と収穫が見えてきた。

 「どういう状況、どういう結果であっても、いい材料、悪い材料はある。そこはしっかりチェックしておく。一番いけないのは、流してしまうことだよね」

 課題として浮き彫りになったのは先発陣。特に4月の快進撃を支えた赤星、堀田ら若手がプロの壁にぶつかった。それは当然のことではあるが、登板ごとに内容の改善が見られなかったことは原には歯がゆかった。

 「我々は、若い力というのは経験ごとに積み重ねていけるものだと期待するけれども、なかなかそうはいかなかった。育成の難しさを改めて感じた」

 収穫となったのは、今度は野手に新芽が出てきたこと。坂本、吉川の二遊間をそろって故障で欠く時期もあった中で、高卒2年目の中山が奮闘している。

 「とてもいいよね。彼にはまったく悲壮感がない。どういう結果でも、もう“歓喜”のみだね。そこは出始めの頃の勇人と似ている。使っていて非常にワクワクさせるような選手だね」

 さらには高卒4年目の増田陸も存在感を見せ始めている。15日の中日戦(東京D)では球界屈指の右腕・柳からプロ1号を放つなど、打力をアピール。2軍では主に二塁を守り、内野全ポジションをこなす増田陸にも、選択肢を広げるための指示を出していた。

 「陸も、使いたいなと思わせる選手だよ。打撃はすごく思い切りがいいし、向こうっ気の強さを感じるよね。『いいよ、肉を切らせるぜ、でも骨を断つぜ』みたいな、そのくらいの気概を感じる。彼にも外野も練習してみろと話してあるし、近く挑戦すると思うよ」

 経験の浅さはマイナスばかりではない。未知の魅力や勢いなど、若手特有の武器にもなる、と原は考える。グラウンドに送り込まれたら背伸びせず、自分のできることに全力を尽くすことを願う。

 「そうそう。その辺は鈍感力みたいなものを、どこかに持ってね。『ベンチが決めたんだから』くらいにずうずうしくいってほしいね」

 総力を結集して、シーズンを左右する戦いに臨む。(敬称略)

 ◆原監督の危機管理

 ▽投手 20年8月6日の阪神戦(甲子園)で、0―11の8回に野手登録の増田大が登板。コロナ禍の過密日程の中、フル稼働の中継ぎ陣を温存できた。13年8月の広島戦(マツダ)ではベンチ入り投手を使い切り、坂本の登板を視野に準備を進めていたことも。

 ▽捕手 09年9月4日のヤクルト戦(東京D)は延長戦で3人目の捕手が負傷交代し、木村拓が急きょマスクをかぶった。以降、2次政権下では寺内、3次政権では石川が捕手練習。21年のキャンプ紅白戦では石川が実際に捕手に就いた。

 ▽ポジション 09年シーズン中に亀井が一塁練習。正一塁手・李承ヨプの不振時や故障離脱した際に代役以上の働きを見せた。また、20年オープン戦では外野4人シフトをテスト。

セ・パ交流戦観るならDAZN!

巨人

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請