尾車親方、横綱の権威を死力を尽くし守ってくれた照ノ富士に感謝 3大関には猛省求む

優勝した照ノ富士(左)は八角理事長から優勝賜杯を受け取る(カメラ・小泉 洋樹)
優勝した照ノ富士(左)は八角理事長から優勝賜杯を受け取る(カメラ・小泉 洋樹)

◆大相撲 ▽夏場所千秋楽 〇照ノ富士(寄り切り)御嶽海●(22日、東京・両国国技館)

 照ノ富士の強さが際立った。鋭い踏み込みですぐに左前まわしを取って右も浅く握った。往年の名横綱・千代の富士さんを彷彿(ほうふつ)させる右の引き付けで御嶽海を爪先立ちさせて一気に寄り切った。すさまじい気迫。横綱のプライド。心技体で一番重要な“心”が充実した一番だ。

 苦しかったはずだ。膝の痛みは我慢できるが、膝の力が抜ける瞬間は実に厄介なのだ。8日目まで3敗。膝に力が入らなかった時が何度かあったに違いない。「明日の朝、膝が動かなかったらどうしよう」と思いながら就寝して不安で眠れない夜を過ごす。朝稽古で膝の状態をチェックしながらの場所入り。そんな照ノ富士を支えたのが気迫だったのである。

 照ノ富士の優勝は大相撲界で長年、生きてきた私にとってもうれしい限りだ。序ノ口で初めて番付に名前が載った時の喜びと決意は今も忘れることはない。そのため歯を食いしばりながら猛稽古に耐えてきた。番付は私にとって命と同じなのだ。命の価値、権威を死力を尽くして守ってくれた照ノ富士に感謝したい。同時に番付の権威を失墜させた3大関には「猛省してほしい」と心の底から言いたい。(スポーツ報知評論家・尾車親方=元大関・琴風)

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