【番記者の視点】湘南が神戸を破り最下位脱出…裏天王山攻略の鍵はルヴァン杯にあり

スポーツ報知
神戸に勝利しサポーターにあいさつする湘南イレブン

 J1湘南がホームで神戸を2―1で下し、勝ち点7同士で並ぶ“裏天王山”を制して最下位を脱出した。前半40分と後半6分のFW町野修斗の2ゴールを守り抜き、今季ホーム初勝利。実は、18日のルヴァン杯1次リーグD組最終節・磐田戦から神戸戦に懸ける思いが伝わっていた。

 神戸戦は1点リードの試合終了間際、湘南GK谷晃生が逆を突かれ、神戸MFイニエスタのFK弾がゴール左に吸い込まれ、レモンガススタジアム平塚がため息に包まれた。VAR(ビデオ・アシスタント・レフリー)による確認が入り、神戸FW武藤の手に当たっていたことが判明。同時に試合終了となった。歓喜の輪が広がり、サポーターからは温かい拍手が送られた。

 試合後、山口智監督の顔は安どに満ちていた。「ホームも何も、勝てていなかったのでとにかく嬉しい。申し訳ない気持ちもあって、なんとか返していきたいというのは常にあった」。心の底から出た本音だったと思う。

 さかのぼって3日前の18日のルヴァン杯・磐田戦。1―0で公式戦6試合ぶりに勝利し、1次リーグD組を首位突破した。それにも関わらず、試合後の取材は異様な雰囲気だったことを覚えている。指揮官も選手も笑顔は少なく一様に「リーグ戦につなげるために…」と話したからだ。

 リーグ戦4戦勝ちなし。特にホームで清水と横浜FMに1―4で大敗。前節・横浜FM戦で最下位に転落後に指揮官は「ダメージのでかい敗戦になった」と失意を隠さなかった。普段はどこか飄々としている指揮官が見せた今季初めての暗い表情だった。

 神戸戦の先発メンバーは谷をはじめ、中2日前の磐田戦と9人が同じだった。引き分けでも1次リーグ突破が決まっていた磐田戦後、指揮官は「リーグ戦で勝ちたいなかで、勝つことを前提に試合に入った」と話した。25日にはリーグ川崎戦が控える過密日程にも関わらず、失いかけた自信を取り戻すため、荒治療に打って出た。

 裏天王山は良い意味で力が抜け、攻守にメリハリがあった。序盤からペースを握り、神戸のロティーナ監督も「前半はボールを保持できず、失ったらカウンターで走らないといけなかった」と舌を巻くほど。一時2点リードを奪ったことで終盤も冷静に守備へシフトできた。指揮官はルヴァン杯の影響について問われると「間違いなく勝って、次に向かっていけたところはあると思う」と話した。

 湘南もルヴァン杯からの強行軍で神戸との裏天王山を勝ち切った。谷は「次はアウェーで首位の川崎戦。今日以上にやらないとチャンスは転がってこない」。2戦連続でのスター軍団撃破で、湘南が反転攻勢に出る。(湘南担当・山田 豊)

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