リバプール南野拓実「このシーズンが終わってから」 試合に出られない苦しさ、来季の去就について語る

サウサンプトン戦で同点ゴールを決めたリバプールの南野(左、ロイター)
サウサンプトン戦で同点ゴールを決めたリバプールの南野(左、ロイター)

 5月17日に行われたイングランド・プレミアリーグ第37節のサウサンプトン戦、敵地で1点をリードされた場面で貴重な同点弾を放ち、リバプールのプレミア優勝の夢をつないだ日本代表MF南野拓実。実戦から遠のいてはいたが、今季の37試合目で初の先発となった一戦で見事なゴールを奪った。しかしその陰には、当然ながら試合に出られない悔しさがあった。試合後、「悔しいという気持ちが積もっていて、見せてやろう、そんな怒りのモチベーションのような部分が大きかった。やってやろうという気持ちでしかなかった」と発言。ヒーローとなった同点弾の裏には「怒りのモチベーション」があったという。

 そして、自身の去就についても初めて語った。今後もリバプールで選手を続けるのかという問いに対し、「それは難しいですね。なんとも言えないです」と返答。さらに「めっちゃ難しいです。だからこのシーズンが終わってから考えようと思っている。代表もあるし、そんなにゆっくりする時間はないけど、チャンピオンズリーグの決勝が終わったら考えたいと思います」と続けて、今季終了後に新天地を目指す可能性について言及した。

 プレミアの試合でゴールを奪う自信も実力もあることは、このサウサンプトン戦でも証明した。リーグ戦は今季11試合に出場して3ゴールだが、フル出場は今季第37節にしてやっと訪れた。しかし、リーグ杯では5試合に出場して4ゴール、FA杯は4試合で3ゴール。悔しくも決勝での出場は果たせなかったが、どちらのカップ戦もチーム得点王に輝き、南野抜きには今季のリバプールが国内で勝ち抜くことはできず、現在の2冠はなかったと断言できる。

 その一方で、ここ数年のリバプールの躍進を支えてきたサラー、フィルミーノ、マネの黄金の3トップに加え、ポルトガル代表FWジョッタが頭角を現した。さらに今年1月、新加入したコロンビア代表FWディアスも移籍後すぐに圧倒的な存在感を示して、シーズン後半、南野に公式戦出場のチャンスはおろか、ベンチ外となる試合も増えた。

 こうした状況の中で、クロップ監督も南野、出場時間が激減しているベルギー代表FWディボック・オリギについて「今シーズンが終わった後、引き止めることは難しい」と話して、二人の移籍を容認する発言をしている。

 南野自身も2020年1月にリバプールに移籍してすでに2年4か月。年齢もサッカー選手として全盛期を迎える27歳になった。ただし、今季はすでに2冠を達成し、プレミアも最終節までマンチェスターCと激しい優勝争いを展開。さらに欧州CLの決勝にも残ったリバプールで試合に出られないことは「そこは割り切っていた」と語り、不平不満は言わない。クロップ監督にも試合に出られないことについて直訴したことは「ない」と言う。また、28日に行われる欧州CL決勝については「まだ日本人で決勝のピッチに立った選手はいないし、立ちたい」と話して、虎視眈々と出場の機会を狙う。「何より自分のチームが優勝するのが一番。優勝したい」と話して、リバプールへの愛情も示した。

 しかし、そうした強いリバプール愛を飛び越え、日本代表の10番を背負う南野は今、常時出場の機会を目指して、新天地へ飛び立つ決心を固めつつあるのは間違いなさそうだ。(英国通信員・森昌利)

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