「俺はこの仕事が大好き。一生しゃべっていたい」河村亮アナがしそ焼酎を片手に話した夜…元巨人担当が悼む

スポーツ報知
日本テレビアナウンサーの河村亮さん。巨人戦が行われる東京ドームのグラウンドを愛した

 日本テレビの河村亮アナウンサーが14日に脳出血のため都内の病院で死去していたことが16日、分かった。54歳だった。スポーツ報知の巨人担当キャップを務め、親交のあった文化社会部の矢部裕己部長が、故人を悼んだ。

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 出会ったのは94年、のちに秋のナゴヤ球場で長嶋監督が舞う巨人取材の現場だった。1学年下だが、社会人としては彼が先輩。物腰が柔らかく落ち着いた雰囲気は当時からで、立ち合い負けして「亮ちゃん」と呼んでいた。

 ウマが合い、出張先で会えば食事にも出かけた。私が原稿に苦しんでいる間、大好きなサウナに入って待っていてくれた。生ビールで喉を潤し、しそ焼酎に移るのが当時のパターン。気さくな人柄で、個室を希望することもなかった。愚痴と不満、情報とも呼べない私のネタに「それいいね」と耳を傾け、笑っていた。亮ちゃんからは愚痴も不満も聞いたことがない。

 ある時、珍しく自分のことを話し始めた。「学生時代は他人のことなんて考えたこともなかった。自分さえ良ければ、それで満足だった。今思えば傲慢な人間だったと思う。そう気づかせてくれたのは、アナウンサーという仕事のおかげ。自分ひとりで出来ることなんて、たかが知れている。周囲に助けられ、河村亮という人間はアナウンサーでいられる」。こうも言った。「俺はこの仕事が大好き。一生しゃべっていたい」

 4年前、汐留でお茶を飲んだ。珍しく局内にいて、「運がいいな。ちょっとだけだぞ」と下りてきて、1時間近く付き合ってくれた。他愛もない話をして別れた。「また来いよ。ほとんどいないけどな」。顔を見たのは、これが最後だ。いつか向こうで会ったら、文句を言ってやりたい。もうしゃべれないじゃん。一生しゃべってるんじゃないのかよ。うそついたな、亮ちゃん。(元巨人担当キャップ、文化社会部長・矢部裕己)

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