日テレ・河村亮アナは変化に気づく名人 翌日の先発投手の異変に「おかしいよね」…元巨人担当記者が悼む

スポーツ報知
河村亮・日本テレビアナウンサー

 日本テレビの河村亮アナウンサーが14日に脳出血のため都内の病院で死去していたことが16日、分かった。54歳だった。スポーツ報知の巨人担当キャップを長年務め、親交のあった高田健介記者が、故人を悼んだ。

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 河村アナから多くのことを学んだ。巨人担当だった私は、東京ドームのいたるところに姿を見せる河村さんにただただ驚いた。今から約20年前、東京ドームの選手駐車場は報道陣の立ち入りが可能だった。朝早く足を運んだつもりがすでに河村アナはそこにいた。練習中はベンチ裏のミラールームで選手をそっと待ち、くったくのない笑顔で選手の心もつかんだ。ほかの記者がいないところでどうやったら選手と話ができるか。河村さんをお手本にさせていただいた。

 気づきの人でもあった。そのミラールームで私と2人になった時。くしゃみをした私に「けんちゃん、花粉症? 俺もなの。すごくいいお医者さんがあるから後で教えるね」と笑い、わざわざお電話をいただいた。髪を切ったり、飲み過ぎだったり、私のちょっとした変化にすぐに気づいた。あらゆる角度から選手を観察して、ちょっとした変化に気づく名人だった。7人いる報知巨人担当総出で気づいた翌日の先発投手の異変に1人で気づき「ちょっとおかしいよね」と言われた時にはうなずくしかなかった。日本テレビの名物アナウンサーたるゆえんはそこにあるのだろうと思った。

 会食の席で顔を合わせたのも1度や2度じゃない。若手、中堅、ベテランとどんな選手との席にもいつもの笑顔で参加されていた。選手だけでなく、裏方さんともいつも話していたのが河村さんだった。ブラックな面もあって、あえて選手にため口をきいて爆笑を誘ったり、分け隔てのない河村アナの周りにはいつも笑い声に包まれていた。

 礼儀正しい人だった。突然電話をいただいたことがあった。もう、何年も前のことだ。「突然、ごめんね。今度、巨人の球団幹部を取材するんだけど、俺、あまり話したことがなくて。どんな方なのか、教えてください」。アナウンサーの方は選手や裏方さんと話すことは多いが、フロント陣と話す機会は少なかったはず。経験豊富な河村アナだったら、いつもの話術で間合いを縮めていけばいいだけなのに「失礼があってはいけないから。事前にできる準備はしていかないと気が済まなくて」と笑った。

 突然の訃報に驚き、落ち込んだ。なにより河村アナ自身が無念だったに違いない。たくさんのことを教えていただきました。そしていつもその優しさに助けられました。どうか、安らかにお休みください。(元巨人担当=高田健介)

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