西島秀俊「シン・ウルトラマン」は「映画史に残る名作」 斎藤工には嫉妬「僕も変身したかった」

根っからの映画好きで「趣味は仕事。撮影現場が一番楽しい」と語る西島秀俊(カメラ・矢口 亨)
根っからの映画好きで「趣味は仕事。撮影現場が一番楽しい」と語る西島秀俊(カメラ・矢口 亨)

 俳優の西島秀俊(51)がこのほど、スポーツ報知の単独インタビューに応じた。3月の米アカデミー賞で日本映画13年ぶりの国際長編映画賞を受賞した主演映画「ドライブ・マイ・カー」(濱口竜介監督)の快挙を冷静に振り返り、現在公開中の映画「シン・ウルトラマン」(樋口真嗣監督)は「映画史に残る名作」と手応えを口にした。ウルトラマンになる男・神永新二役の斎藤工(40)には「うらやましい。僕も変身したかった」と嫉妬した。(有野 博幸)

 オスカー像を手にしても西島に浮かれた様子はない。「映画は監督のもので、あくまで自分は作品の一部。アカデミー賞によって、俳優として手応えを感じたり、自信につながることはないですね。生活もまったく変わってません」と涼しい顔で語る。

 「趣味は仕事。撮影現場が一番楽しい」という根っからの映画好きだ。若手の頃、仕事に恵まれない期間を経験したが、「ずっと映画を見ていました。劇場に行けば、必ず誰かがいるから孤独を感じることはなかった」。黒沢清監督の「ニンゲン合格」(99年)、北野武監督の「Dolls」(02年)で頭角を現し、その後も話題作に数多く出演。50代で世界的に注目される存在になった。

 映画に対して独自のこだわりがある。「映画の素晴らしさは個人的な出会い。人生を変えるような映画との出会いは、すごく幸運だし、それがあると生活が豊かになる」。自身は00年にジョン・カサベテス監督の特集上映で「ハズバンズ」「ミニー&モスコウィッツ」を見て「映画に人生をささげたい」と思うほど衝撃を受けたという。

 「シン・ウルトラマン」は試写を見終わった直後に「もう1回、見たい」と一人の観客として大興奮したという。66年に放送開始した元祖ウルトラマンへの敬意が随所に込められ「当時の方々の発想を最新の技術で表現した作品。面白くて、格好いい。でも、それだけじゃない。困難な状況に追い込まれた時、人間性を失わず、どう立ち向かうのか。普遍的な教訓がある」

「シン・ウルトラマン」の一場面((C)2021「シン・ウルトラマン」製作委員会(C)円谷プロ
「シン・ウルトラマン」の一場面((C)2021「シン・ウルトラマン」製作委員会(C)円谷プロ

 撮影現場では、特撮ヒーローに憧れた少年時代のワクワク感が呼び起こされた。「斎藤工くんがうらやましい。僕も変身したかった。変身アイテムのベーターカプセルを触らせてもらって『これ欲しい!』って思いました」。禍威獣(かいじゅう)に立ち向かう禍特対の班長・田村を演じ「人類が経験したことのない危機を迎えているのに、どこか楽観視しているような感じで深刻になり過ぎないように」と心掛けた。

 取材の最後に今後の目標を尋ねると、頭を抱えた。しばらく考え込んで「オファーをいただく立ち場なので、先の予定を立てられないんです。観客に楽しんでもらえる作品に出たいし、そういう役者になりたい」と申し訳なさそうに答えた。飾らない言葉に実直な人柄と与えられた仕事を全うするプロ意識を感じさせた。

 ◆西島 秀俊(にしじま・ひでとし)1971年3月29日、東京都生まれ。51歳。横浜国大在学中の90年に芸能活動を始め、93年のフジテレビ「あすなろ白書」で人気を獲得。94年の「居酒屋ゆうれい」で映画デビュー。主な作品はNHK大河「八重の桜」(13年)、TBS「MOZU」(14年)、日本テレビ「真犯人フラグ」(21~22年)など。「仮面ライダーBLACK SUN」が今秋配信予定。

 ◆「シン・ウルトラマン」 特撮ドラマの金字塔「ウルトラマン」(66年)を映画「シン・ゴジラ」(16年)を手掛けた庵野秀明氏(61)の企画・脚本、樋口真嗣氏(56)のメガホンで映画化。巨大生物は怪獣ではなく、禍威獣。科学特捜隊(科特隊)は禍威獣特設対策室(禍特対)に。科特隊はオレンジのユニホームだったが、西島、斎藤、長澤まさみ(34)、有岡大貴(31)、早見あかり(27)ら禍特対はスーツ姿。当初は昨年公開予定だったが、コロナの影響で延期された。

根っからの映画好きで「趣味は仕事。撮影現場が一番楽しい」と語る西島秀俊(カメラ・矢口 亨)
「シン・ウルトラマン」の一場面((C)2021「シン・ウルトラマン」製作委員会(C)円谷プロ
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