【番記者の視点】J1湘南が横浜Mと“ノーガード”の打ち合い…シュート21本打つも4失点敗戦に見た山口智監督の矜持

スポーツ報知
湘南・山口監督

 J1湘南が横浜Mに1―4で大敗し、最下位に転落した。今季J1最多得点を誇る相手に、序盤からDF陣も攻撃参加する厚みのある攻撃をみせた。シュートは21本放った。だが、わずか1得点。ホームでは今季勝ちがない。それでも、そこに湘南のプライドが垣間見えた。

 試合後、山口智監督に直球で質問した。なぜ、横浜Mに守備を固めることなく、真っ向勝負したのか? “ノーガード”に打ち合った真意が知りたかった。すると、私の目を真っすぐに見つめ、短い言葉で返された。「それがうちのスタイルだからです」。普段の取材とは違う眼光の鋭さに、ゴクリと唾を飲んだ。

 試合開始からボールを持つと、3バックの一角が攻撃に駆け上がった。開始1分にはFWタリクがGKと1対1になるも、相手GKの好セーブにあった。その4分後にはFW大橋が左足シュートも、またもファインセーブされた。どんどん湘南の選手たちが敵陣に侵入していく。試合前まで今季の得点は12試合でわずか6。決定力不足をチーム全員で補おうとしているようだった。

 だが、前半14分にパスミスから横浜Mに先制を許した。同20分にはDF舘がカットも、ボールがこぼれ、2失点目。指揮官は「最初の立ち上がりで1つでも(得点が)とれたら良かった」。後半も攻めに攻めた。ただ、1点を返す一方で、さらに2失点。MF永木は「前半からチャンスを作ってシュート20本以上打って、(横浜Mはシュート13本ながら)4本決めるのは実力の差」。結局、個の力の前にねじ伏せられた。

 前節・福岡戦は前半で退場者が出たため、後半は守備に重点を置き0―0で勝ち点1を積み上げた。そして今節、4戦ぶりの勝利をかけた試合で選んだのは横浜Mとの“ノーガード”での打ち合いだった。

 試合後に指揮官は「ダメージのでかい敗戦になった」と明かした。それでも今後は、18日のルヴァン杯磐田戦(レモンガススタジアム平塚)、21日にリーグ神戸戦(同)と厳しい日程が続く。

 G大阪での現役時代、山口監督は当時の西野朗監督の下、攻撃サッカーで数々のタイトルを獲得した。全力プレーが売りの湘南にとっては、もう一段階進歩するための改革中。「ファイティングポーズをとって、もう一回先頭に立って引っ張りたい」と指揮官。ブレずに戦う。今は最下位ではあるが、湘南の今後の戦い方を暗示している気がした。(湘南担当・山田 豊)

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