【番記者の視点】「前線が過疎化してる」…5戦連続ドロー、浦和・平野佑一が挙げた問題点

スポーツ報知
浦和MFモーベルグ

◆明治安田生命J1リーグ▽第13節 浦和0―0広島(13日・埼玉スタジアム)

 容赦なくスタジアムにサポーターの大ブーイングが響いた。浦和は3戦連続の無得点、クラブ最長タイの5戦連続ドロー。試合後、リカルド・ロドリゲス監督は「勝てない理由がどこにあるか、選手の立ち位置、個で打開していくためのコンセプトはどうなのか、勝つために何が足りてないか。頭の中で考えている…」。攻撃面で様々な手を尽くしながら結果が出ない。表情は険しく、方向性に迷いを感じているように見えた。

 指揮官が「非常に残念だった」と語るのは前半14分の場面。DF馬渡和彰のFKが直接ゴールネットを揺らしたが、VAR検証の結果、DF岩波拓也がオフサイドだったとして幻となった。前節・柏戦もFWシャルクの得点がオフサイド判定だっただけに、ボランチのMF平野佑一は「意地悪なのか分かりませんが、オフサイドで入らない…」と嘆いた。

 スコールのような豪雨、広島の猛烈プレスに苦しみながら、決定機は作った。シュートは11本。前半は5本のうち枠内は1本だったが、後半は6本全てを枠内へ打ち込んだ。それでも、相手GK大迫のセーブに阻まれ、最後まで無得点。ロドリゲス監督は「最後の質が欠けた。焦りが出た」と肩を落とした。

 開幕12戦で11得点と攻撃陣は停滞。攻守のかじ取り役の平野は試合後の会見場で「前線で1つ歯車があえば…」と胸の内を明かし、チームの問題点を冷静に言語化した。

 「1個目の相手の前線の波のフィルターは、上手くはがせている。ただ、その次につながるところで、後ろで上手く(人数を)使っている分、前に行った時、少し過疎化している感じはある。そこで前線の『個』頼みになっている」「外国籍選手と日本人選手が組み合わさった時のコンビネーションがあまり上手くいっていないイメージがある」

 この日は自身やMF伊藤敦樹らボランチに加え、小泉佳穂が最終ラインに下がってビルドアップを組み立てたが、時に5―4のブロックで構える相手に対して前線の枚数は数的不利。171センチFWシャルクは広島の屈強DF荒木隼人に抑えられる場面が多かった。

 平野は続けた。「理想は(岩波拓也とショルツの)2センターバックだけのビルドアップ、2ボランチの片割れが前線を助けられる形で6~7枚使えれば。1個目のフィルターに人数を減らし、うちはオーバーラップやワンツーで抜けるイメージがないので、そこを増やすために下げさせないで思い切りのある縦パスを刺して、前の厚みを増やしたい」

 開幕12戦でわずか2勝。パスワークで相手を「崩す」ことはできても、2枚目、3枚目のフィルターを破って「ゴールを決める」ことができない現状が続く。馬渡は「シーズンの初めに掲げた優勝から逆算すると物足りない結果。優勝を目指す上で結果も必要だけど、監督は強いチームになっていくためのプロセスも大事にしている。試合に出てる選手が責任をもって勝利し、プラスαで内容も突き詰めていかなければいけない」と語った。

 18日の横浜M戦、21日の鹿島戦とホーム3連戦は続く。継続か変化か―。抜本的に何かを変える時間はあまりない中、チームの底力が問われる。(浦和担当・星野浩司)

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