照ノ富士キラー玉鷲、57年ぶり同一横綱から3場所連続金星「うれしいと信じられないが組み合わさってます」

スポーツ報知
横綱・照ノ富士(左)を押し出しで破り、1敗を守った玉鷲(右)(カメラ・泉 貫太)

◆大相撲 ▽夏場所6日目(13日、東京・両国国技館)

 西前頭3枚目・玉鷲が、横綱・照ノ富士から3場所連続の金星を挙げた。押し出しで圧倒した。金星通算6個中3個を照ノ富士から挙げ“キラー”ぶりを発揮。同一横綱からの3場所連続金星は昭和以降では最長タイで、1965年春場所の大豪以来、57年ぶりとなった。東前頭11枚目・碧山が無傷6連勝で単独トップ。1敗は玉鷲、碧山との全勝対決に敗れた一山本、翔猿、佐田の海の平幕4人と荒れ模様となってきた。

 衰え知らずの鉄人・玉鷲が“お得意さま”から金星をもぎ取った。照ノ富士との立ち合いは、右張り手に構わず前に出た。強烈な右のおっつけと、左のど輪で横綱の上体を起こすと「止まったら負けてしまうので、勝負を決めたかった」と一気の電車道。2秒0の押し出しで勝負を決めた“照キラー”は「横綱に勝ったから、うれしいと信じられないの2つが組み合わさってます」と、勝利をかみ締めながら手刀を切った。

 自身が持つ史上5位の金星年長記録は37歳5か月に更新。同一横綱からの連続奪取は3場所が最長で、昭和以降5人目、達成者としても玉鷲が最年長となった。前日(12日)には歴代単独4位となる通算連続1426回出場をマークしており、同じ押し相撲だった八角理事長(元横綱・北勝海)は「押し相撲で頭から当たるのは気力がないとできない。玉鷲は37歳か。素晴らしい。優勝した時とはやはり違う。精神的に楽に取れている」と高く評価していた。

 元気いっぱいなモンゴル出身力士、玉鷲のパワーの源が「家族」の存在だ。これまでも次男・エレムン君が誕生した19年1月27日は、初場所千秋楽で西関脇の地位で初優勝、長男・テルムン君が卒園した先場所5日目(3月17日)には金星を獲得するなど、節目の日に力を発揮してきた。長男は物心もつき「勝ったか負けたかをいつも見て、『よかったね』とか言ってくれる」と、パパの相撲が何よりの楽しみ。この日は横綱に完勝。息子の反応を想像し「自分的にはすごくうれしいですね」と、一番の笑顔を輝かせた。

 今場所は2日目にして三役以上の全勝力士が消える波乱ぶり。史上2位となる年長Vのチャンスは十分にある。「(自分には)まだ穴があるので、ちゃんと塞げるように稽古していきたい。(場所は)まだ始まったばかりなので、自分の相撲をやり切りたいと思います」。家族思いのベテランが、今場所の賜杯レースの大穴となる。(竹内 夏紀)

 ◆玉鷲の金星 今回で自身6個目。初金星は2015年夏場所で日馬富士から獲得。30歳6か月での初金星は外国出身力士として最年長(当時)だった。17年九州場所で稀勢の里、19年夏場所で鶴竜から挙げている。照ノ富士からは、今年初場所から3場所連続金星を獲得している。

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