皆さんの必殺技は何ですか?原田フニャオの元チームメート「ヤス」の幻惑投法には難点あり…ざわつく場内…向き合った「下から急に上へ」ぷぷぷっ……野球あるある部【6】

スポーツ報知
左からダンビラムーチョの原田、大原と本紙・加藤、水井両デスク

 ダンビラムーチョ(吉本興業)と「報知プロ野球チャンネル」がコラボした「野球あるある部」。今回はダンビラムーチョのツッコミ担当・原田フニャオがコラムを執筆しました。テーマは「必殺技」。長野県の諏訪二葉高校野球部出身の原田さんが同僚ピッチャーの衝撃的な武器を披露してくれました。

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 中日・大野雄大投手が5月6日の阪神戦、10回2死までプロ野球史上最長となる打者29人に対してのパーフェクトピッチングを見せてくれた。相手をバッタバッタと抑える決め球のツーシームは、まるで魔球のようだった。

 千賀のお化けフォーク、高津のシンカー、山本昌のスクリュー、里中のスカイフォーク。

 ピッチャーの決め球は、ヒーローの必殺技のようでカッコいい。

 今日は、高校時代にチームメートだった「ヤス」の必殺技を紹介したい。

 母校・諏訪二葉高校野球部で同じピッチャーだったヤスは、努力家で優しく、みんなから愛されていた。ただ、ある悩みを抱えていた。どれだけ食べても太らないという悩みだった。

 野球は食事もトレーニングの一つと言われるくらい体を大きくすることが大事と言われている。二葉野球部のみんなは成長と共に体もどんどん大きくなっていった。そんな中、ヤスはめちゃくちゃガリガリだった。頑張って食べても太らない。上半身裸になり「デーモンの召喚!」というギャグをやらされるくらいガリガリだ。さらにはヤンキーに「お前B系の服着て調子乗ってんじゃねぇよ」と少し大きいだけの服なのにダボダボに見えてしまうくらいガリガリだった。

 ただ、そんなヤスはパワーがない分、頭を使った。元々のオーバースローをアンダースローに変え、変化球を駆使する技巧派ピッチャーになったのだ。そして最大の武器、必殺技があった。それは…。

 「急に上から投げる」―。

 「これだ!」。

 かつてアンダーで投げてるピッチャーが急にフォームを変え、オーバースローで投げるのを見たことあるだろうか…。ヤスはそこをついた。そう、革命したのだ。

 ただこれは、何回も投げるとバレてしまうので試合のここだという時にしか使えない、究極の必殺技。

 そして、最後の夏の大会。ヤスはリリーフで登板した。負けたら終わり。緊張感あふれる中、ヤスは変化球を駆使し、バッターを抑えていった。そして、このバッターを打ち取ったら勝ちという待ち望んだ時がきた。

 キャッチャーが出す必殺技のサイン。それを見たヤスはゆっくりとうなずく。

 「オラー!」

 雄叫びともに「急に上から投げ」を発動した!

 「おっと! 上から投げた!」

 今まで聞いたことのない実況のセリフ。

 「バシン!」

 角度のついたストレートがキャッチャーミットにおさまった。

 「ボール!」

 そう、この必殺技の難点は、急にフォームを変えるのでコントロールをつけるのが嘘みたいに難しいというところなのだ。

 相手側のベンチ、そして観客席から伝わってくる「今のは何だったんだ?」というざわつき。ヤスはその後、困惑して集中できていない相手バッターを普通に抑え、二葉野球部は勝った。

 相手を困惑させるという本来の目的ではなかったが、勝利に導いたのだ。自分の弱点と向き合い、試行錯誤し色々な工夫をする。それがあってるか間違ってるかは関係なく、そういう姿はとてもカッコいい。

 ヤスの「急に上から投げ」はみんなの心に残った。そして今も思い出して「ぷぷぷっ…」と笑ってしまう。

 みなさんの好きな必殺技はなんですか?

(ダンビラムーチョ・原田フニャオ)

 ◆ダンビラムーチョ 吉本興業所属のお笑いコンビ。2010年4月1日結成。ボケ担当・大原 優一(おおはら・ゆういち)は1989年11月6日生まれ、32歳。山梨県出身。甲府東高では野球部で二塁手。ツッコミ担当・原田 フニャオ(本名・原田吉洋=はらだ・よしひろ)は1989年5月19日生まれ、32歳。長野県出身。諏訪二葉高の野球部では投手と三塁手。ともに東洋大の野球サークル「Dangers」へ。M1は18年に準決勝進出、キングオブコントは20、21年と準決勝進出。2013年にYouTubeを開設。ショートコント「野球部あるある」で15万人以上の登録者数。

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