昨年の箱根駅伝予選会でチーム最下位の大東大ワンジルが6年ぶりに自己ベスト 真名子圭監督のもと復活

6年ぶりに自己ベストをマークした大東大のワンジル(左)。真名子監督は高く評価し、祝福した
6年ぶりに自己ベストをマークした大東大のワンジル(左)。真名子監督は高く評価し、祝福した

 陸上の日体大長距離競技会が8日、横浜市日体大健志台陸上競技場で行われ、男子5000メートルで大東大のケニア人留学生のピーター・ワンジル(2年)が13分31秒97で全体トップを取った。ワンジルは2015年に来日し、宮城・仙台育英高に入学。卒業後、実業団のコモディイイダで約3年間、競技を続けた後、昨年4月に大東大の駅伝チーム初のケニア人留学生として入学した。高校2年時にマークした13分46秒41の自己ベストを実に6年ぶりに約14秒更新。仙台育英高時代に指導を受けた真名子圭(まなこ・きよし)監督が今季から大東大の監督に就任。昨年の箱根駅伝予選会でチーム最下位に終わったワンジルは恩師のもと復活の兆しを見せた。

 「GO! ピーター!」。真名子監督の熱いゲキを受けたワンジルは3000メートルを通過した後、急激にペースアップ。残り2000メートルを約5分12秒でカバーし、実業団所属のケニア人選手らに圧勝した。6年ぶりに自己ベストを更新したワンジルは「とても、うれしい。でも、まだ、70%です」と、はにかみながら話した。

 ワンジルは昨年、大東大の駅伝チーム初のケニア人留学生として大きな期待を背負って入学したが、昨年6月の全日本大学駅伝関東地区選考会、同10月の箱根駅伝予選会で、いずれもチーム最下位と大ブレーキを喫した。悩めるワンジルを復活に導いたのが、高校時代の恩師、真名子監督だった。

 箱根駅伝で優勝4回を誇るも近年は低迷する大東大は、再建を期して、2019年の全国高校駅伝で仙台育英を優勝に導いた大東大OBの真名子監督が就任。ワンジルにとって真名子監督の指導を受けるのは4年ぶりだった。「今は他校のケニア人留学生に勝とうと思わなくていい。自分のできることをやればいい。いつか、他校のケニア人留学生とも勝負できるはずだ」。真名子監督の言葉を信じて、チームメートと同じメニューを地道にこなすと、わずか2か月弱で自己ベストという成果を得た。真名子監督は「ピーターが苦しんでいる姿を遠くで見ていて、僕も苦しかった。6年ぶりの自己ベスト更新は感慨深いものがあります」と心底、うれしそうに話した。

 この日、大東大はワンジルをはじめ自己ベストをマークする選手が続出した。真名子監督のもと、チームの士気は上がっている。「今年の目標は全日本大学駅伝、箱根駅伝を走ることです」とワンジルは力強く話す。

 ワンジルの快走を目撃した他校の監督は「低迷していたワンジルをすぐに立て直した真名子監督はさすが。大東大は確実に上向いてくるでしょうね」と評した。4年ぶりの箱根駅伝復活出場に向けて、大東大は突っ走っている。

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