◆JERAセ・リーグ 中日2―1阪神(7日・バンテリンドーム)
中日・松葉貴大投手が5回1失点と好投し、今季初勝利を挙げた。立浪監督から「バンテリンで5回まで」と限定起用される左腕が見事に回答した。
打線も悩める主砲のビシエドが4試合ぶりの打点となる決勝打で試合を決め虎に連勝。貯金を2とした。
以下、立浪監督の一問一答。
―1点差、しびれる展開だった。
「良い形で点をポンポンと取ったんですが、ダメ押し点がなかったので、その辺は反省点ですね」
―松葉はバンテリンの5回と公言通り。4回のピンチもしのいだ。
「ちょっと珍しく球が高かった。序盤からピンチは作ったが、よくしのいでくれた。(4回は)同点も覚悟したんですけど、三ゴロと三振。松葉らしい粘りのピッチングができた」
―ビシエドが決勝点。
「試合で結果でるときが、何よりも気分的にも違ってくる。ビシエドにはやってもらわないと困りますから。さらなる活躍を期待してます。(一気に復調?)続いて、いいところでタイムリーとか出れば乗ってくると思います」
―名古屋に戻ってビシエドに指導したのは。
「皆さん見てもわかるように、どうしても前にいってボールとの距離が取れない。少し呼び込む間を作ろうということで練習からやっている。今日の1本目のセンター前(は良かった)。あれくらいの形で打てれば上がってくる」
―ビシエドがスタイルを変えるという話もしていた。
「分かってはいるがなかなかできない。思い切って変えないと変わっていかないよという話はした。彼は非常に素直で性格も良い。まだまだ日本で活躍しないといけない。年齢とともに多少なりともスイングも衰えていく。そんな話を説得しながらですね。何より試合の中で結果がでれば打席の中で余裕がでてくる。すぐに完全な形にならなくても、根気よくやっていこうと」
―久々の超満員だった。
「今日しか来れない方もいる。もう少し点を取ったところをお見せしたかったが、投手リレーをしっかり見てもらえたと思う。また明日頑張りたい」
―先制したのが15試合、その半分が阿部。阿部がしっかり働いている。
「非常に勝負強い所を今年は開幕から見せてくれている。5番というポジションは今日もそうでしたけど、2アウトから得点圏など、初回からそういう場面は多い。そこで打てないとすごく重たい。ビシエドが悪かったときにカバーしてくれて、この位置にいる。今度は2人で良い形になり、もうすこし点が取れればいい」
―松葉の役回りも大事。
「ここで投げた試合もゲームを作っている。なかなか5回までに点を取るのが難しいときもある。松葉本人に勝ちがつく、つかないもあるかもしれないが、その役割を本人がやってくれてますから本当にありがたい存在です。中継ぎ投手は大変ですけどね。(手厚い中継ぎもいる)先発の理想は7回まで。3、4人はね。大野、柳、小笠原、近い将来は高橋宏。このあたりが安心させるようなイニングを投げてくれれば最高」
―松葉が5回以内に点を取られるのは初。好調の要因は。
「ストライク先行できるところと、全てのボールでどのカウントでも投げられる。例えば、長打が怖い佐藤輝選手にも内角にしっかり投げられる。どれが彼の強み。よくあれだけどんどん打ちにきたとき緩いカーブや緩急も使いながら。本当に“ピッチング”をしているというね」
―今後も松葉は5回。
「中2日でも5回まで投げられるんじゃないかな? どうしても困った時ね、中3日で5回まで行ってくれって、そのうちあるかもしれない」