【明日の金ロー】作画枚数は全部で17万枚超! 手描きの圧倒的なエネルギーを感じたい「崖の上のポニョ」

スポーツ報知
ポニョの躍動感が心地良い「崖の上のポニョ」のシーン(C)2008 Studio Ghibli・NDHDMT

 6日の金曜ロードショー(後9時)は、先週に続きスタジオジブリ作品。「藤岡藤巻と大橋のぞみ」の名義で出された主題歌が大ヒットし、興収は155億円を記録した「崖の上のポニョ」(2008年)がノーカット放送される。

 海辺の小さな町に住む5歳の少年・宗介はある日、瓶に入り込んでしまった「さかなの子」を助ける。宗介はその子を「ポニョ」と名付けてかわいがる。ポニョも宗介のことを好きになるが、ある日ポニョは海の中に住む父・フジモトにより連れ戻されてしまう。だが、「人間になりたい」と強く願うようになったポニョは妹たちの力を借り、宗介の元へと戻ろうとする―というストーリーとなっている。

 宮崎駿監督にとっては、「ハウルの動く城」(04年)以来となる作品。同作が「大人もの」に寄り過ぎる内容となったことから、その”揺り戻し”として作られたのが本作だった。それまでの宮崎作品の主人公は、いちずでけなげ、ひたむきさを持ったキャラクターだったが、ポニョは「人間になって宗介に会う」という自分の願いのためなら、周囲に混乱を巻き起こしてもどこ吹く風。そんなところにも、「子供らしさ」があふれている。

 公開当時、宮崎監督は本作の企画意図として、「少年と少女、愛と責任、海と生命、これらをためらわずに描いて、神経症と不安の時代に立ち向かおうというものである」とのメッセージを残している。人間が持つエネルギーをポニョや宗介ら子供を中心として「わがままさ」に仮託して表現したともいえるが、製作方法にも思いは表れていた。それが「全編手描き」という取り組みだ。

 宮崎監督自身をはじめとした数多くのアニメーターによる手描きの絵が魅力のジブリ作品。ただ、その作画枚数が急激に増えた「もののけ姫」(1997年)以降は、一部でCG表現が使われていた。そんな中、本作では全部の絵を手で描き、その作画枚数は17万枚超に。本作よりも20分近く上映時間が長い「ハウル―」が15万枚弱だったことを見ても、いかに膨大だったかが分かる(CGを使う前の92年の「紅の豚」は、「―ポニョ」より8分短い93分で6万枚弱)。

 これにより、「アニメでリアルに描くことが難しい」とされる水の滑らかさや、ポニョの躍動感ある動きが実現した。ちなみに、いったんは海の中に戻ったポニョが、光輝く妹たちと海上に向かっていくシーンは、「ジブリでいちばんうまいアニメーター」と言われていた、「借りぐらしのアリエッティ」「思い出のマーニー」などで知られる米林宏昌監督の手によるもの。ぜひ注目してみてほしい。(高柳 哲人)

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