【番記者の視点】「湘南らしさはあるのか?」 下位対決大敗で垣間見えた戸惑い

スポーツ報知
清水FWチアゴサンタナ(右)に倒される湘南MF田中聡

◆明治安田生命J1リーグ ▽第11節 清水 4-1 湘南(3日、レモンS)

 17位の湘南がホームで16位・清水に1―4で大敗した。前節・札幌戦(4月29日)からスタメンを7人入れ変え、布陣も3―4―2―1に変更して臨んだ戦いでの完敗。山口智監督、選手たちの落胆の色は隠せず、試合後、選手と話し合ったサポーターから「湘南らしさはあるのか?」「バラバラになってはいないか」などと厳しく指摘されたという。

 “湘南の風”はピタッと止まった。序盤から全力疾走し、チャンスは作っていたが、前半32分にパスミスから先制弾を浴びると、同36分にはCKから0―2。同38分にもゴールネットを揺らされた。わずか6分間で3失点。1万人近くの湘南サポーターが静まりかえった。

 ショックは大きかった。今年初めて解禁されたホームでの対面取材。FW山田直輝は大量失点の原因を聞かれると「うーん」と繰り返し、ようやく絞り出した言葉は「プレーしていて本当に勝ちたいのかなと思った」。2失点目以降は気持ちが切れたかのようなプレーの連続で、「ふとしたワンプレーで決定機を作られた。個人の責任感が足りないのではないか」と自戒を込めながら厳しい言葉を並べた。

 山口監督も動いていた。前々節・G大阪戦(4月17日)で今季初白星を挙げたものの、同23日のルヴァン杯・福岡戦で逆転負け。リーグ戦前節・札幌戦では完封負け。清水戦では大幅テコ入れし、日本代表GK谷晃生を外したことについて指揮官は「チーム状況が良くない中で刺激を与えたかった」とショック療法だったことを明かした。

 それでも波に乗れず、リーグ戦2連敗。MF池田昌生は「メンタル的、気持ちの問題。下を向いてるようじゃダメ。今は『むかつく』という感情になっている」と話した。MF畑大雅も「入団してから最低レベルの試合だった」と戸惑いに似た言葉が並んだ。

 私がかつて降格したクラブを担当したときも似たような状況があった。結果が伴わず、徐々にチーム内の歯車がズレつつあることを感じた。

 今季ホームで未勝利。DF大岩一貴主将はサポーターの声を直接聞き、「みんなの思いが伝わった。それでも信じてくれる、と言ってくれた。結果を出すしかない」と神妙な顔で話した。次節アウェーでの福岡戦(7日)まで中3日。チーム一丸となり、悪循環を抜け出し、勝ち点3を拾えるか。5月は始まったばかりなのに、勝負の時を迎えている。
(湘南担当・山田 豊)

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