J1札幌・三上大勝代表取締役GMとDF岡村大八が貫いた「初志」

スポーツ報知
J1札幌の三上大勝代表取締役GM

 初志貫徹。この言葉がしっくり来る話を、今年に入って2人から聞いた。

 3月、J1札幌を運営するコンサドーレのトップに三上大勝氏(50)が就任した。肩書は代表取締役GM。社長という文字を使わず、GMの座にこだわった理由を、三上氏は懐かしそうに話し出した。「24歳の時、友人とアメリカ旅行に行ったんだよ。その時にレンジャーズの当時のGMと会食する機会があって。街づくりから始まった話とかいろいろ聞いてね。スポーツビジネスという言葉も初めて知ったんだ。その時、人生で初めて『ストン』と落ちたいう感じがしたんだよ、頭の中が。そこで決めたんだ。将来、GMになりたい、いや、なろうと」

 1999年に当時の札幌を運営していた北海道FCに入社。翌年から強化部に入り、強化部長を経て14年、GMに就任した。今回、肩書変更の話は出たが「GMはずっと目指していたものだったからさ。そこにはこだわったんだよね」とあえてGMという名を残した。「代表になったって何も変わらない。これまで積み重ねてきたものをクラブ運営に生かし、北海道に貢献していく。その方針は同じだから。選手補強も自分がこれまで通りにやっていくよ。裏取りの電話? 今までと同じ、いつでもかけてきてよ」。そう言って笑った。

 同じく札幌に昨季から所属するDF岡村大八(25)。屈強な体を生かした守備力だけでなく、昨季から2年連続得点を挙げるなど、持ち前の高さで数字も残している。J1でも堂々渡り合っているが、順風なサッカー人生ではなかった。群馬・前橋育英高3年時に全国高校選手権で準優勝するも、決勝のベンチからは外れた。立正大では2年までトップチームの出場はなし。「父が歯科医なんで。自分もそっちの道に進もうかなという考えが、よぎったこともありました」。ただ幼い頃からの目標だったプロを諦めることはしなかった。

 大学3年でチャンスをつかみ、たまたま試合を訪れたJクラブのスカウトと話す機会があり「プロでやっていけるかも。やっていくんだ」と決意した。19年にJ3群馬入り後、JFLも経験。一般企業に就職した同級生より給与も低かったが、ひたむきにプレーし続け、J2、J1とステップアップ。待遇も変えてきた。「こういう経歴の選手でもやれるんだと見せたいので。まだまだ上を目指していかないと」。志高く、日々取り組んでいる。

 記者は小4から9年間、サッカーをしていた。Jリーグ発足前、日本リーグを夢見たこともあったが、才能に限界を感じ、高校卒業と同時にサッカーはやめた。「違う形でもサッカーに携われれば」と現職を選び、そうはなったが、プレーヤーとしての初志貫徹はかなわなかった。ただ、2人の話は大きな刺激になった。様々な情報を取材し、伝え、読者に少しでも喜んでもらう。92年に記者になった時に誓ったその初志は、これからも持ち続けていきたい。(北海道支局・砂田 秀人)

サッカー

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請
×