プロアマの垣根を越えて始まった埼玉県野球人口復活への第一歩

スポーツ報知
ベルーナドームで行われた埼玉baseballフェスタでは子どもたちが野球を楽しんでいた

 マスクはまだ外せないとはいえ、ゴールデンウィークらしい人出が3年ぶりに戻ってきた。出先でもマスク越しながら笑顔の子どもたちがたくさん目についた。埼玉西武ライオンズの遠征中、本拠地では子どもたちが普段は入ることのできない人工芝に寝転んだりしてボールと戯れていた。1日、ベルーナドームで開催された「埼玉baseballフェスタ」での一幕だ。

 初めてのイベントを主催したのは3月に発足した埼玉県野球協議会。県内の野球人口減少に歯止めをかけようと、西武をはじめとする県内に拠点を置く小・中、高・大、プロの18競技団体が垣根を超えて集結した。運営に携わる西武の松本有・経営企画部マネジャーは開催の意義について「子どもたちに野球の楽しさを知ってもらえれば」と話した。技術うんぬんよりも投げる、打つ、捕る、走るといった野球本来の魅力を未体験の子どもたちに味わってもらうことが主な目的。広いフィールドに「ストラックアウト」「ホームラン競争」「スピードガンコンテスト」といったコーナーを9ブロックに分けて設置し、参加した約500人の子どもたちは楽しそうにバットを振ったり、ボールを投げていた。ライオンズOBに加え、県内で活動する中学、高校、大学の部員もサポートした。

 子どもたちの笑顔に目を細めていたのが、同協議会に参加する埼玉県中体連野球専門部で事業部長を務める新座二中の田口翔三教諭。「野球は楽しむスポーツですから」とうなずいた。中学の体育系部活動といえば一昔前は野球、サッカーが花形だったが、近年は競技の多様化などで関心が分散されてバスケットボール、卓球など各競技の部員数が増加。その分、野球部員が減り、埼玉県内の中学野球部では部員が9人に届かず、合同チームでの大会参加も珍しくなくなってきたという。中学の部員数が減っているということは、その下の小学生クラスで野球をやっている児童が減っているということ。底辺を広げて先につなげるためには、まず野球の楽しさを知ってもらう必要がある。「(活動に)ライオンズが入ることによって、子どもたちを巻き込むこともできますし、小・中・高・大と続けていけば野球人口増加につながっていくのでは」と田口教諭は話す。

 今後、同協議会では県内の野球振興イベント、小学生を対象にした肘、肩検診の実施、指導者講習会の開催を計画している。「こういうイベントを続けていけば、野球人口増加につながっていくと思います」と田口教諭。地道な活動が将来の野球発展につながっていく。

(記者コラム・秋本 正己)

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