【金子恵美の本音】インフレ加速も環境が整えば、日本の経済は活性化していく

スポーツ報知
金子恵美

 昨年来、原油価格の上昇傾向が続いていた中、今年に入りウクライナ・ロシア問題が勃発しました。世界経済は極めて厳しい状況になっており、当然日本の経済環境も悪化しています。

 これを受け、岸田政権は緊急経済対策を打ち出しました。物価高騰の緊急対策として6・2兆円の財政出動を決定。内訳として、エネルギー高騰への支援策、生活困窮世帯への対策、中小企業支援策が掲げられていますが、ウクライナ情勢は長引くと予想される中、財政出動による緊急対策で賄いきれるのでしょうか。

 あわせて抜本的なエネルギー政策の議論もこのタイミングでしていく必要があると思います。再生可能エネルギーの安定供給に向けた課題解決はもちろんのこと、とりわけ経済状況を鑑み、安全性の担保されている原発の再稼働についても現実的なエネルギー政策として検討すべきです。

 一方、最近は「悪い円安」と言われますが、もともとアベノミクスでは物価上昇を目指していました。年率2~3%のインフレターゲット達成に向けて、デフレ脱却を目指し、異次元の金融緩和を進めてきたのです。それでも達成できなかったこのインフレターゲットは、奇しくもこの世界情勢に後押しされる形で実現されつつあります。プラス、マイナス両面の影響があるものの、円安自体ではなく“急激な変動”が混乱を招き、企業も準備が間に合わないことが問題と考えます。

 急な変化に、価格転嫁も利益の上乗せも、従業員への賃金上昇につなげることもできずにいます。裏を返すと、経済環境が整った中で価格転嫁をし、利益を乗せ、賃金上昇する好循環が生まれれば、日本の経済は活性化していくものです。

 今後の政府、日銀の政策を注視しつつ、一方でこの環境を悲観せずに前向きに捉え、苦境に耐えながらも変化に対応していくことこそが今の日本の生きる道でしょう。(元衆議員議員・金子恵美)

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