【番記者の視点】快勝で首位浮上の鹿島 3年目・松村優太が示した「次への一歩」に先が見えた

スポーツ報知
ドリブル突破する鹿島・松村優太

◆明治安田生命J1リーグ ▽第10節 C大阪0―3鹿島(29日・ヨドコウ)

 J1通算1000試合目となるC大阪戦で輝いたのは、今季リーグ戦初先発のMF松村優太だった。FW鈴木優磨の先制点を呼び込むミドルシュートを放ち、自らもコントロールされたボレーシュートで追加点をたたき出した。試合前の豪雨で水が浮くピッチ上は強い風が舞っていた。アウェーの難しい環境で主導権を奪う2得点に絡んだことは間違いなく大仕事だが、得点以外のプレーを含めて、この試合だけに収まらない価値があった。

 松村の軸はスピードを生かしたドリブル。パスよりも縦突破の序列が高く、2列目の選手としてはシュートを打つ意識も高い。ボールコントロールが難しいこの日も、仕掛けることを念頭に置き、アクセントになった。C大阪としては警戒していたFW上田綺世、鈴木の強力2トップへの配球とは別に、もう一つフタをしなければいけない選手が浮上してきたのだから、厄介だっただろう。

 勝ち切れない、または敗れた試合の後、選手からよく聞かれた言葉が「2トップに頼りすぎた」。レネ・バイラー監督が掲げる「縦に速いサッカー」を実行するという側面から見ても、チームの強みを生かすという意味でも、奪ったらすぐに2トップに預けることは間違っていない。ただ、相手に対応され、手詰まりになることがある。タイトルを目指し、長いシーズンを戦う上では次の一手が必要だった。

 C大阪戦のハーフタイム、鈴木満強化アドバイザーは「昔から守備はチームのリズムでやり、攻撃は自分のリズムでプレーするとよく言われる言葉だけど、そのバランスが徐々にできてきた」と笑みを浮かべた。今のチームでは、素早く2トップに預けることは「チームのリズム」と置き換えられるか。ドリブルで自分のリズムを刻んだ松村のプレーは、常に2トップを見ていたチームの視点を「自分の持ち味を出す」に広げる効果に期待できる。

 プロ3年目の松村は「自信というのは、ゲームで結果を残し、手応えをつかむことでしか、若い選手は得られない。試行錯誤しながらやって、今日みたいに得点や結果が自信につながる」と言った。戦術構築の過程、若手が自信をつけていく様子を見て、鈴木アドバイザーは「オリヴェイラの1年目と似ているよね。あの時もFWにすぐに預けたって、すぐに相手に奪われるよって、選手たちは言っていたから」と話した。

 鹿島が先の見える勝利で首位に浮上した。(鹿島担当・内田知宏)

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