大野将平「非現実的な勝負を挑みたかった」 2階級上に真っ向勝負で敗れる…柔道全日本選手権

スポーツ報知
1回戦で前田宗哉(右)に敗れた大野将平(代表撮影)

◆柔道 全日本選手権(29日、日本武道館)

 体重無差別で争われ、男子73キロ級で五輪2連覇の大野将平(旭化成)は、1回戦で90キロ級の前田宗哉(自衛隊)に優勢負けを喫した。

 相手は2階級上で関東予選で優勝している実力者。大野は開始早々にともえ投げを狙って沸かせ、互いに得意とする大外刈りを何度も仕掛けた。2分43秒に大外刈りで有効を奪われ、初戦敗退。「自分自身の限界を感じた。『柔よく剛を制す』は幻想にすぎないなと」と苦笑しつつ、「前田選手が小細工なしで組み合ってくれた時点で組み手を全て捨てようと決意が固まり、ノーガードの打ち合いをさせていただいた。自分のやりたかったことは軽量級、重量級関係なく真っ向勝負。非現実的な勝負を挑みたかった。やりたいことはできたんじゃないか」と充実感も漂わせた。

 3月中旬に首などを痛めたこともあり、状態は万全ではなかった。それでも、五輪金メダリストとして、体重無差別の戦いに5年ぶりに挑戦することに迷いはなかった。東京五輪以来の実戦復帰の舞台が、同じ会場の日本武道館となることにも運命を感じた。組み手にこだわり、勝負に徹する道もあったが「勝ち負けを超越したものをファンのみなさんと共有できたら」と真っ向勝負を貫いた。

 結果への悔いはなかったが「『待て』のたびに聞こえる歓声や拍手が、前へ前へと原動力になった。日本武道館の観客のみなさんの前で柔道ができた喜びはかけがえのないもの。もう1試合、2試合。この舞台でやりたかった」という思いもこみ上げた。畳を下りる瞬間には、観衆から大きな拍手が送られた。

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