歌舞伎俳優・中村勘九郎(40)が26日、都内で行われた朗読劇「バイオーム」(脚本・上田久美子、演出・一色隆司)の制作発表に参加した。
勘九郎は元男役の麻実れい(72)、元娘役の花總まり(49)と宝塚スターのレジェンドと共演。「こんな豪華な皆さんとご一緒できてワクワク。本当は人見知りですが、楽しみ。歌舞伎は男だけ。男だけだと臭いんですよ~」とテンション全開で答えながら苦笑い。
麻実と花總は、勘九郎のエネルギッシュさに一目置いている様子。麻実は「(勘九郎から)いただけるものはいただく」と早くも芸のぶつかり合いを示唆した。「歌舞伎は小さなコミニティ。けいこはいつも4、5日で幕をあける。ひとつの作品をじっくりつくっていけるのも楽しみ」と勘九郎は終始、笑顔だった。
脚本の上田氏は3月まで宝塚の演出家だったが、今月から外部に本格進出。バイオームは英語で生物群系を意味する。勘九郎以外、出演者の大半が人と植物の2役を演じることに上田氏は「いまの社会から感じたことを人と植物の二重層に。全員が被害者であり、加害者ともいえる。すてきな作品に仕上がることを期待している」と話した。公演は6月8~12日、池袋の東京建物Brillia HALLで。配信も行う。