東京湾でマゴチ釣りが始まった。横浜・金沢八景の報知指定・弁天屋では、今月6日から乗合船をスタートさせた。大貫沖などを生きエビ餌とルアーで狙い、開幕当初から連日50センチオーバーが上がり、10日と12日には58センチが釣れている。マゴチ釣り、食い込むまでのドキドキ感が楽しい。暑くなってくるとマゴチの季節。60センチオーバーも期待できる。
◆丸さんも47センチヒット
出船前、木村定義船長(60)が釣り人たちに“ミニ釣り講座”を開いた。「オモリが底に着いたら、ハリスの長さ分(1・5メートル)リールを巻いて、アタリを待って。マゴチはエビをしっぽからくわえてくるから、竿先にコツンとアタリが出たら、10から15ぐらい数えて、さらにぐっと引いたら、しっかり竿を立てて合わせてください」とマゴチ釣りのコツを熱弁。結果はいかに…。
釣り場は大貫沖。東京湾観音に見守られながらマゴチを狙う。最初にマゴチを釣り上げたのは、横浜市の丸紘子さん(40)。47センチをゲット。「コンコンときたので、ちょっと待ってると、引っ張られたのできっちり合わせました」とVサイン。丸というので巨人・丸佳浩外野手の親戚かと思ったが「よく言われますが、分かりません。主人の姓なんです。主人のおじいちゃんは千葉の出身らしいですが」と丸さん。マゴチ釣りが大好きで「アタリがあるとドキドキします。去年は弁天屋で3尾釣りましたよ」と楽しそうに話した。
この日最大の56センチを釣り上げたのも、巨人の選手と同姓の戸塚市から来た小林幸太さん(41)。丸さんの同僚で会社の釣りクラブに参加している。「(仕掛けを)入れてすぐ、ガツンときました。重かったです」。この日は良型を2尾釣って、“マルチ”達成。
終盤、八景沖のポイントに移動。すると、右舷の船首近くでルアー釣りをしていた習志野市の武藤洸介さん(35)に待望のマゴチがヒット。「いろいろ試しましたけど、底に落として、2回巻くパターンで最後に来ました」と話した。
取材した16日は台風1号の通過直後で食いは良くなかったが、海が静かな日が続けば好釣果が期待できる。木村船長は「マゴチは群れでいる魚じゃないんで、厳しい時もありますね。夏に向かって潮に濁りが入れば、浅場で大型も釣れますよ」と見ている。これから夏に向かってマゴチはいよいよ調子を上げてくる。
(ペン&カメラ・越川亘)
◆マゴチ釣りのタックル
☆餌釣り ▽竿…1.8~2.4メートルでオモリ負荷15~20号▽リール…小型両軸受け型▽道糸…PE2号▽仕掛け…中オモリ三日月型15号、ハリス5号1.5メートル、スズキバリ17~18号1本(チモトに10Aのヒューズを8~10回巻く)▽餌…生きたエビ
☆ルアー釣り ▽ロッド…7フィート前後のバス用、シーバス用▽リール…中型スピニング▽道糸…PE1号▽リーダー…3.5号▽ジグヘッド…30グラム。テンヤでも可▽ルアー…シャッド、カーリーテール、クロー系など
◇めも マゴチ釣りの近況、乗合船は金沢八景弁天屋(TEL045・701・9061、ホームページはこちら)。乗合船は7時15分に出る。料金はエビ餌5尾付きで9500円(餌の追加は有料)。ルアーで狙う場合は事前に申告が必要。1日船は他にテンヤ・タイラバのマダイ、ライトタックル(LT)のアジ。半日船は午前、午後LTアジ。駐車場(500円)あり。京浜急行・金沢八景駅から徒歩5分。
◆3回のアタリ全て杉山部長すっぽ抜け
○…この日、船上カメラマンに同行したのはスポーツ報知写真部の杉山彰一部長。船釣りは初挑戦。3回アタリがあり合わせたが、すべてすっぽ抜け。マゴチを釣ることはできなかった。「楽しかったです。(船で)魚のいるところには連れて行ってもらってるので、後は腕を磨きます」と、リベンジを誓っていた。