【楽天】貯金6で首位 開幕ダッシュ“陰の立役者”もし炭谷銀仁朗がいなかったら…番記者コラム

スポーツ報知
炭谷銀仁朗

 ここまで14試合が終わって10勝4敗の貯金6(19日現在)。シーズンは始まったばかりだが、首位に立っている。試合結果が出た後の「~たら・~れば」は禁句と言えど、ちょっとした「もし~だったら」という話を書いてみたい。

 開幕戦でスタメンマスクをかぶったのはドラフト2位の安田=愛知大=だった。球団新人初の快挙にファンの関心は高まったことだろう。一方で、17年目を迎えた炭谷は出場なしに終わった。

 2月初旬。沖縄キャンプで34歳の今季にかける思いを聞いていた。

 「捕手の中で一番年上でもありますし、まとめ役というか、一番経験があるのも自覚している。引っ張っていきたい気持ちもありますけど、まずは自分が主となって全試合に出たいという気持ちがある。開幕マスク? それは毎年思っていることです」

 開幕戦で出番がなかった悔しさは本人の心の中には絶対にあったはずだが、3月30日のオリックス戦(京セラドーム)からはスタメン出場が続いている。

 新型コロナの陽性判定を受けた安田が「特例2022」で4月1日に出場選手登録を抹消。昨季チーム最多107試合に出場した太田が昨年11月に左肩を手術した影響で開幕2軍スタート。現在は実戦復帰しているものの、1軍昇格にはもう少し時間がかかりそうな現状だ。

 冒頭の話に戻る。「もし、炭谷がいなかったら」を考えると、今頃チームはこの位置にいなかったのではないだろうか。勝った試合は投打のヒーローが注目を浴び、負けると捕手の責任が問われる。捕手は勝つことでしか評価されない風潮が強い中で、太田と安田がいない間、ベテランはチームをけん引。13試合で打率2割1分9厘、1本塁打、3打点。チームトップの5犠打も光る。石井監督も「銀仁朗も頑張ってくれている。ただ試合に出ているだけというよりは投手を引っ張ってくれているし、バットでも彼のポテンシャルを出してくれている」と評価している。

 西武時代からバッテリーを組んできた岸は、炭谷について「やりやすさはありますよね。僕もどっちか、どっちかって(球種を)悩んでいる時もある。そういう時に(自分の意図した球種の)どっちか(サイン)が出たら『銀仁朗がそうなら、それを投げよう。よし!っ』て決めて投げられますよね」と後押しに感謝するように、投手からの信頼の厚さも伺える。

 カード初戦当日の朝は誰よりも早く球場に来て、相手チームのデータを頭にたたき込み、試合前練習ではバント練習にもきっちり時間を割く。「試合に出続ける」ための準備を怠らないのが、長くこの世界でプレーできている秘けつの一つなのだろう。

 チーム内で3・4月の月間MVPを選ぶとすれば、不動の1番として大活躍中の西川が文句なしで選出されるかもしれない。ただ、開幕ダッシュを支えた“陰の立役者”は炭谷だと思う。

(記者コラム・長井 毅)

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