17日の日本ハム戦(ZOZO)で世界新の打者52人連続斬りを達成し、17回完全イニングを継続中のロッテ・佐々木朗希投手(20)について、24日のオリックス戦(京セラD)以降は球数制限が解除されることが18日、分かった。
完全試合を達成した10日のオリックス戦(ZOZO)に続き、17日も8回まで14奪三振のパーフェクト投球を披露。だが、102球と球数もかさみ、疲労が見られたため8回限りで降板した。史上初の2試合連続完全試合達成はならなかったが、異次元の投球で歴史を塗り替えた。木村投手コーチは今後の起用法について、「試合の展開を見ながら、これからは『ちょっとここは出し切っていかなきゃいけないよ』という試合もあると思う」と説明。基本的に球数制限は設けない方針を明かした。
3日の西武戦(ZOZO)から3試合で99球、105球、102球と100球前後を投じてきた。17日は6回からボールが荒れ始め、井口監督は「100球弱が限界だった」と肩や肘へのリスクを考慮し、交代を決断した。今後、投球内容によっては、早い段階で100球に達することも考えられる。過去2戦と異なり、走者が出れば球数も多くなるが、局面などによってはチームのために投げ抜くことが求められそうだ。
17日の8回交代からも分かるように、やみくもに朗希を酷使する考えはない。木村コーチは「長いシーズンを見据えた上で、加速するところは今ではない」と強調した。球数制限という目安は解除するが、前半戦はあくまでコンディション最優先。後半戦もタフに戦えるよう、5月に一度出場選手登録を抹消して“休み”を与えるプランもある。
「後にも先にもこういう選手は現れない」と同コーチ。高いレベルでのコンディション作りと球数制限解除が組み合わされば、完投、完封、ノーヒットノーラン、そして再度の完全試合と全ての可能性が高まることは間違いない。(小田原 実穂)