阿部一二三、宿敵・丸山を返り討ちで優勝「五輪王者として絶対負けられない」あの死闘から1年4か月ぶり再戦

メダルを掲げる阿部(代表撮影)
メダルを掲げる阿部(代表撮影)

◆柔道 全日本選抜体重別選手権(3日、福岡国際センター)

 男子7階級が行われ、66キロ級は東京五輪金メダルの阿部一二三(24)=パーク24=が優勝した。決勝で世界選手権2連覇中の丸山城志郎(28)=ミキハウス=との1年4か月ぶりの再戦を制した。60キロ級は元五輪王者の故・古賀稔彦さんの次男・古賀玄暉(23)=旭化成=が東京五輪金の高藤直寿(28)=パーク24=を破り2連覇。全日本柔道連盟は10月の世界選手権(ウズベキスタン・タシケント)男子代表8人に阿部、丸山、高藤らを選んだ。100キロ超級は29日の全日本選手権後に決める。

 「シャーッ!」。阿部は勝利の瞬間、両拳にグッと力を込め、ほえた。延長6分38秒。たたみかけるように攻めて、丸山から3つ目の指導を引き出した。「相手は世界王者だが、五輪王者として絶対負けられない。自分がチャンピオンだと証明できた」と誇った。金メダルに輝いた五輪後の初実戦。国内では約2年半ぶりに観客が見守る前で、世界一の称号の価値を引き上げた。

 丸山は東京五輪代表を最後まで争ったライバルだ。20年12月には日本柔道初のワンマッチ代表決定戦で激突。24分間に及んだ死闘を制し、本番の金メダルにつなげた。世紀の大勝負から1年4か月ぶりの再戦。「やっぱり気持ちは入った」。特別な思いはあったが、映像を見返して対策を練ることはしなかった。過去8度の対戦の記憶は頭と体に刻まれていた。

 長期戦も想定し、最後まで落ち着いていた。延長に入ると足技で攻勢を強め、主導権を握った。「以前は緊張で硬くなったり、絶対勝ってやると思い詰める部分もあったが、金メダルを取ったことで自分の柔道に自信がついた。その分、強い気持ちで前に出る柔道ができた」と実感を込めた。

世界選手権男子代表
世界選手権男子代表

 日本柔道最多の野村忠宏の五輪3連覇を超える4連覇を目標に掲げるだけに、昨夏に頂点を極めてもすぐに気持ちを切り替えた。世界選手権2連覇の宿敵に、これで直近3連勝で5勝4敗と勝ち越した。24年パリ五輪へ「いいスタート。全勝でパリ五輪の代表を決めて、2連覇できるように」。堂々の無敗宣言が飛び出した。(林 直史)

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