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宇野昌磨が世界歴代3位高得点で悲願の優勝 更なる進化へ「ここからがスタート」

初優勝を飾った宇野昌磨 フリーの演技(ロイター)
初優勝を飾った宇野昌磨 フリーの演技(ロイター)

◇世界選手権 男子フリー(3月26日、フランス・モンペリエ) 

 ショートプログラム(SP)首位の宇野昌磨(トヨタ自動車)が、今季最後の「ボレロ」を演じ、202・85点、合計は歴代3位の312・48点で初優勝を飾った。日本男子の世界王者は2017年ヘルシンキ大会の羽生結弦(ANA)以来、史上3人目。また、女子を制した坂本花織(シスメックス)と、日本勢のアベック優勝は、2014年大会の羽生&浅田真央さん以来の快挙となった。最高難度の4回転5本構成をやり切り、自己ベストを更新した。鍵山優真(オリエンタルバイオ・星槎)が191・91点の合計297・60点で2大会連続銀メダル。3位には合計277・38点でビンセント・ジョウ(米国)が入った。友野一希(セントラルスポーツ)は168・25点の合計269・37点で6位。フリー後の宇野の一問一答は以下の通り。

 ―おめでとうございます。

 「すごい優勝できたことにうれしいですし、まあ、あの、なかなか優勝ができなかったということもあったのでうれしいんですけれども。その感極まって、その気持ちが爆発して涙が出たり、僕もするのかなと思って考えたことがあったんですけど、全くそうではなかったので。その自分にとって優勝っていうのはすごくうれしいことでもあるんですけれども。僕にとって優勝っていうのがゴールではなかった。ここからスタートするんだっていう気持ちが心にあるからこそ、この優勝という結果を受けても、本当になんかやり切ったという関係あるような気持ちではないというのが、今の正直な気持ちです」

 ―ステップは。

 「きついながらも、あの、まあ、今年の中では一番気持ちも入って動いていたかなと思いますし、あのステファンコーチも、そこに関してはすごい納得していました」

 ―表彰台一番上の景色は。

 「そうですね。本当にうれしいですし、優勝っていうことが特別っていうのは分かっているんですけれども。本当に先ほどと重複してしまうんですけど、僕は今シーズンが本当にスタートだと思っていました。そして、僕にとって何がゴールか分からないですけど、少なくともここがゴールではないっていうのが、自分の中にあるからこそ、なんか特別、すごい特別な気持ちにはなりませんでした」

 ―ステップの時、コーチと目が合っていた。

「ステファンコーチは、ステップのあの、方向とかこっちっていうのを、あの練習からもよく言われていたので。ちょうどステファンコーチがいて、ちゃんと右に出ないと、その後のステップが引っかかってステップが踏めないから、本当こっちっていうあの、かけ声を。まあの最後のステップなんで、ちょっと思いっきりやって、転んでもいいという気持ちでやっていたので。そのステファンコーチが満足できるようなステップは踏めたかなと」

 ―ジャンプについては。

 「そうですね。ループ、サルコー、フリップは良かったと思います。トウループも。トウループは若干、気をつけなければいけない部分が、ちょっとうまく気をつけられなかったので。あとは最後の2つのジャンプ、トウループとアクセル―フリップ。そのアクセルフリップは練習で失敗していたので。その失敗のイメージ。弱い気持ちというんですか?いいイメージがどうしてもなかったので。どうしてもシングルにせざるを、してしまったという形になったんですけど、それは本当にこの試合でのどうこうというよりも、また次に試合に向けて、また練習して。ショートの4―3もなんとかできたので。フリーでのコンビネーションもできるように頑張りたい」

 ―コーチがいなかった3年前から、今同じフランスでステファンコーチと一緒にいる。

 「えー、本当に3年前? 失敗しましたけれども。本当にコーチの大切さも知りましたし。僕は今年ほとんど日本で練習していました。なんですけど、練習にコーチがいてくれることももちろん大切なんですけど、やっぱり自分のためだけにスケートをしていると、すべてのプレッシャーが自分にかかってしまう。そんなときに、試合の時とか今回もそうですけど、もちろん優勝というものがどうしても自分の中で、頭の中によぎることがあったと思うけど、それよりもこのシーズンのこのフリーというものを、ステファンコーチが満足できるような、ステファンコーチのためにという気持ちがあることによって、緊張だったり、僕自身順位を求めてスポーツをすると言うことが得意ではないので。自分の成功以外にも複雑な感情を抱きながら、多分、スポーツ選手は1位なるためにやらなきゃいけないと思っているので。個人競技、直接誰かと戦うわけではなくても、その気持ちが出てしまう。そういうのが僕はあまり得意な方ではないと思うので。自分のためというよりも来てくださった人のためにどう考えていた方が緊張もしないという考えていたので。そういった面でのコーチの存在というのは僕にとって大切だなと感じています」

 ―ボレロは最後だった。

「最後です。でもなんか僕、最後ですと言って、最後じゃない時があるので」

 ―世界一になれると信じてくれたランビエルコーチを金メダリストのコーチにした。また、3年前にフランスで1人でやっている練習は楽しくないと言っていたが、今スケートは。

 「はい。えー、まああの、その2つの質問が、この答えの一つなんですけど。日々練習しているとき、もちろん今は自分をもっと成長させたい、もっとうまくなりたいとモチベーションでもやっています。ただ日本で1人で練習しているとき、あの、久々にステファンコーチに会ったときに、ステファンコーチが驚くような、そして、なんかステファンコーチにあまり大変な思いをしてほしくない。あの、僕は急にクラブを移籍させていただきました。だからあんまり手はかかりたくないっていうのは、ずっとまあ、同じクラブで練習してきたわけではないので、なんか僕は、ステファンコーチにとって、ちょっとリラックスして、楽しんで見れるような選手でいたいなというのは考えていました。それがその日々、日本で練習しているときのモチベーションです。ほんとになんか、僕のできている部分だけをステファンコーチに見せるという感じで、やっています。あとは、僕にとって、あのー、試合のときとかも、自分のために演技する、自分のために良い成績を残す、そう考える人もたくさんいると思うんですけど、僕はそういうプレッシャーにあまり強くないというか。あんまりなんか、1位を取る、自分のために演技する、そう考えてしまうと、やはりいろんな複雑な気持ちが芽生えてしまうと思うので、そういったときに、そのコーチのために、支えて下さった方々に演技すると、自分にとっては、その気持ちをリラックスしやすいなと。自分の一番近しい人のためにと考えていれば、そこは、出来が良い悪い関係なく、どういう演技をしたら満足してくれるかっていうのが分かっているので、そういった意味でリラックスしてできるのかなとは思います」

 ―演技終盤、笑みがこぼれていたが。周りのために滑るという思いは昔から。

 「はい、えー、まずはその、ステップのときに笑顔になっていたのは、ほんとにいろんな気持ちがありました。演技としてそんなに、まあこんなもんだろう、割と頑張ったんじゃないかなっていう気持ちもありましたし、あとはこのステップを転んでも、ステファンが、満足してくれるようにやりたい。そして、まあすごいちょっと体力がきつかったのもありますし、また、あのー、一つ前のグループからほとんど全員の選手をみていたので、自分がどういう演技内容だったら、そしてこういう演技内容だったら、おそらく優勝できるんじゃないかなっていうのも考えていたので。まあほんとにいろんな気持ちを込めて笑顔になったと思います」

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